第2054話 休日参観と、五観の偈

2018年11月19日 08時00分00秒 | 子育て・「おママごと」

2限目・家庭科「人はなぜ食べ物を食べるのか」

人間は60兆個もの細胞でできており、

脳も皮膚もたえず生まれ変わっている。

五大栄養素を学び、バランスのよい食事をとること。

みんな一緒に食べることで得られる心の栄養。

You are what you eat

あなたは、あなたの食べたものでできている。

 

授業を終え、それぞれ感想を述べるシーン。

「作ってくれた人に感謝し、

いただきます、ごちそうさまをしっかりいう」

何、この模範的回答は?

息子の近くに座っていた男子生徒の感想である。

お寺の修行体験で どこも共通してあったのが、

お食事前の、「五観の偈」(ごかんのげ)。

 

一つには功の多少を計り、彼(か)の来処(らいしょ)を量る

(この食事が作られるまでにかけられた多くの手間と労力を考えてみよう)

二つには己が徳行(とくぎょう)の全欠と忖(はか)って供(く)に応ず

(自分がこの食事を食べるに値する正しい行いをしているだろうか)

三つには心(しん)を防ぎ過(とが)を離るることは貧等(とんとう)を宗(しゅう)とす

(むさぼり、いかり、おろかさ等の欲のおもむくままに食べることがないよう

自らをいましめよう)

四つには正に良薬を事とするは形枯(ぎょうこ)を療ぜんが為なり

(美味を楽しむために食べるのではなく、

この身が痩せ衰えるのを防ぐための薬としてありがたくいただきましょう)

五つには成道(しょうどう)の為の故に今この食(じき)を受く

(仏道を成就するという願いのために、この尊い食事をいただきます)

 

感謝の念を持って

「いただきます」を唱えたことがあるだろうか・・・

大切なことを身につけるのは、家庭科ではなく、

家庭での教育、躾かもしれない。  今からでも。


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