第79話 私を好きになる為に③

2005年05月17日 01時22分14秒 | Weblog

こんなこといいな、できたらいいな♪ 目で笑う。

「目で笑う」という言葉を知り、いいなと思った。
で、目で笑うって? 書き始める前、国語辞典を見たけれど、載っていなかった。
載っていない辞書を見たのかな…。意味がわからないから、私なりの解釈で話を進める。

口で笑うのは当たり前だが、その笑みを目まで持ってくるというのだから大変だ。
笑う門には福来たる。
笑わねば、それでも笑わねば、これ以上運気を下げる訳にはいかない。
力を入れて口角をあげる。気合いのアルカイックスマイル。
気持ちと笑顔が異なる。異なったとしても取りつくろえる。
だが、目は?…うそをつきにくい。目で笑おうとすると力をぬかねばならない。
体がリラックス状態でなければ難しい。
口で笑う以上の穏やかさをたたえていなければ、声の出せない目から笑みはこぼれない。
柔らかい気持ちが満ちた時、瞳から溢れ出すのだから。

笑い声が、強い明るさが…人を傷つけることもある。(4/20付第54話 皮むき林檎より抜粋)
精神的に弱っている時、罪なきアルカイックスマイルでさえ冷笑に感じてしまうことがある。
強い力への怯え…。
だから私は目で微笑みかけられるようになりたいのだ。
目で微笑みかけられると、その溢れ出した優しさに包まれてあったかくなるから。

旗揚げ公演前後、道を尋ねられることがなかった。
少しずつ生活に穏やかさを取り戻していった頃、たてつづけに道を尋ねられた。
話しかけやすい雰囲気だったのかな…ようやく傷が癒えてきた証に思えた。
自分の感情でいっぱいいっぱい張りつめていたが、時間の経過と共に、
少しは人を受け入れる余裕が生まれてきたのかと嬉しかった。

できることなら瞳に微笑みを絶やさず、気持ち柔らかく歩いていきたい。

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第78話 私を好きになる為に②

2005年05月16日 00時42分06秒 | Weblog

こんなこといいな、できたらいいな♪ 八千草薫のような、おばあちゃん。

おばあちゃんには、
おじいちゃんのようなおばあちゃんとおばあちゃんのようなおばあちゃん、がいる。
? でしょうね~
はい、なんといいますか…
私の父方の祖母は、おじいちゃんのようなおばあちゃん。
私の母はおばあちゃんのようなおばあちゃんになるであろう、まだ、こばあちゃん(ごめん)
顔の造りではなくて…健気と儚げ、気丈と柔和、凛とたおやか、生き方なのでしょうか。

祖母は寝たきりの祖父を14年看病し続ける中で、
どんどんおじいちゃんのようなおばあちゃんになっていった。
今も仏壇の周りは祖父の為、祖母の気持ちが絶えず添えられてある。
「おばあちゃん、若い頃、おじいちゃんをとりあいしたぐらいやから…」母が教えてくれた。
祖母は三角関係の勝利者か…なんと情熱的…孫としてその血、受け継ぎたかった。
2年前、祖父が亡くなって、祖母に尋ねてみた。
「なあ、おばあちゃん、だんな様になる人にはどんな人を選んだらいいと思う?」
「そうやな~…ちゃんと話きいてくれて一緒に考えてくれる人かな…そんな人おらへんけど…」
( 頭の中にヨン様が浮かんだけれど、話がややこしくなりそうなので、止めた )
その時の祖母の言葉は重く、妙に女を感じた。

同じように母も寝たきりの祖父を14年間看病し続けたが、
おばあちゃんのようなおばあちゃんになるだろうところは変わらなかった。
おじいちゃんのような祖母は寂しがり屋で、こばあちゃんな母を頼る。
健気が儚げに頼る。柔和は気丈?
おじいちゃんのようなおばあちゃんもおばあちゃんのようなおばあちゃんも、
どのみち、いい女にとって芯の強さは不可欠だろう。

私はどんな風に年を重ね、どんなおばあちゃんになるのか…。
できることなら、上品で可愛くて…私は八千草薫さんのような、おばあちゃんになりたいな。

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第77話 私を好きになる為に①

2005年05月15日 00時03分51秒 | Weblog

こんなこといいな、できたらいいな♪ モモのような、聞き上手。

今年のゴールデンウィーク、ミヒャエル・エンデ作の「モモ」(岩波書店)を読みました。
モモ、時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語。
モモのような、とは? 本文より引用します(以下。途中、略あり)

 小さなモモにできたこと、それは相手の話をきくことでした。
 なあんだ、そんなこととみなさんは言うでしょうね。誰にだってできるじゃないかって。
 でもそれはまちがいです。ほんとうに聞くことができる人はめったにいないのです。
 モモが考えを引き出すようなことを言ったり質問したりしたというわけではないのです。
 彼女はただじっとすわって、注意ぶかく聞いているだけです。
 その大きな目は黒い目は、あいてをじっと見つめています。
 おれの人生は失敗で、何の意味もない、生きていようと死んでしまおうと、
 どうってちがいはありゃしない。この人がモモのところに出かけていって、
 その考えを打ち明けたとします。すると、しゃべっているうちに、自分が間違っている
 ことがわかってくるのです。いや、おれはおれなんだ、世界中の人間の中で、おれという
 人間はひとりしかいない、だからおれはおれなりに、この世の中で大切な存在なんだ。
 こんなふうにモモは人の話が聞けたのです!

ブラボー! 素敵!! おまけに…再び引用します(以下)

 友達がみんな家に帰ってしまった晩、モモはひとりで長い間、古い劇場の大きな
 すりばちの中にすわっていることがあります。頭の上は星をちりばめた丸天井です。
 こうしてモモは荘厳なしずけさにひたすら聞きいるのです。こうして座っていると、
 まるで星の世界の声を聞こうとしている大きな大きな耳たぶの底にいるようです。
 そして、ひそやかな、けれどもとても壮大な、えもいわれず心にしみいる音楽が
 聞こえてくるように思えるのです。

アンビリバボー! 素敵すぎる…拍手喝采。
テレビを見ながらメールを打ちながら、自分の思いにとらわれながら、話をきき流すのではなく、
目の前の相手に集中し、きくことに純粋懸命であるこの誠実さ、なかなかできません。
モモのように人の話を耳だけでなく、目で、全身を傾けて…心できけるようになりたい。

不安な世の中で、本当の私、本物の何かを探しては目の前のバーチャルを嘆く。
(…目の前をバーチャルにしてしまう?)
これは本末転倒というもの。 気を入れて真摯に向かってこそリアル?
本気になって感じてみたい。まず、きくことから相手を…。

※ 聞き上手への憧れ関連記事…2/18付、第15話「言語色」

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第76話 リセット

2005年05月14日 21時05分48秒 | Weblog

ずっと自分のことが嫌いな状態が続いていたのですが、今週ついに限界寸前。
限界を超えるまでに何とかしなくては…手遅れになる前に…奮発してみるか。
今日はこれ、シーキューブの苺ショート・フラゴラをひとつ買いました。
本日の私の贅沢、¥546也。

小さな箱を受け取った右手の重みに注意します。「人にあたらないよう、気をつけなきゃ」
購入前、頭の中に充満していた「私、大嫌い」の中に、
「まっすぐ持たなきゃ。まっすぐ」「倒れないように、そ~っと」
嫌いをそれた言葉が混じります。
ケーキを思いながら帰るうち、飛躍していきます。

自分の悩みばかりを見つめていると、どんどん深みにはまって出口なしですが、
何かを思っている時、誰かを想っている時、同じ状況にあっても抵抗力が、違います。
何かの為に、誰かの為に生きているときの私が私は好きでした。
それが一方的な片想いであっても。一生懸命だったから。
嫌いが満ちていることが辛いのではなく、好きが欠けていることの方が辛いのです。
右手に気を配りながら、何かを守る気持ちってこんな感じ?と、飛躍しすぎ?
まあ、そんなことを思いながら帰りました。

帰って、いただきます。
今日はグズグスな一日だったけど…パク。パク、パク、カムカム、明日は…パク。
落ち込んで食べるケーキの甘みは少なくて幸せまで届かなかったけれど、
これでプラス、マイナス、ゼロくらいにはなったかなと。
次に自分でケーキを買うときは、自分を好きになれたご褒美だったらいいなと思います。
…ん~、ちょびっとでも好きになった段階でまたひとつ買いに行こっ♪

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第75話 お願い

2005年05月13日 00時07分31秒 | Weblog

何かが徐々に積み重なってゆき、堰を切るきっかけになるのは
案外驚くほどささいなことかもしれない。
限界まで溜まれば、最後はそれで充分なのだと思う。

きっとそれまでに何か理由が有ったのだから。
だから無理して笑わなくてもいいと思う。

あなたが今いる場所が世界のすべてではないのだから。
だからその狭い世界だけで結論を出さないでほしい。

どうか笑うことのできない今の自分を自分で責めないでほしい…。

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第74話 体感温度

2005年05月12日 23時46分17秒 | Weblog

頭痛、腹痛、口内炎、痛みは人には見えない。
絶えず響き続ける痛み。
ふとした拍子におそう激しい痛み。
小さいけれど気にかかるそこにある痛み。
そんな小さな口内炎が一体どうしたっていうの?
人によって感じる痛みの度合いは違う。
その人にとって心の大部分を占めるその痛みは、大きな痛みだ。
口内炎は、不治の病の兆候かもしれない危険性をもはらむ…。
その痛みをあなどってはいけない。

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第73話 敏感肌

2005年05月11日 23時57分48秒 | Weblog

今日も暑かった…。
就職で事務職を希望した理由のひとつに、太陽の下で働かなくていいように…があった。
一寸先は闇、いや、一寸先はカンカン照り。
まさかの課内デスクの配置換え、私の席は窓の前…これ、今年で2年目。
直接ではないにしろガラス越しの太陽の下、午前中から夕方まで燦々と日光を
真っ向から浴び続ける。夕方になると頭痛が…昨年は事務職員、軽い日射病に憂いた。
クーラーはきいているが、紫外線が私に降り注ぎ続ける。
昔から私は太陽光線との相性が悪い。肌が弱いのだ。
じゃあ、日焼け止めクリームで防げば?となるのだろうが、
その日焼け止めクリームの刺激に肌が耐えられない。肌が荒れる。
すると、紫外線をほぼダイレクトに受けることとなる。炎症を起こす。

中学生の時、体育大会後の帰り道、信号待ちをしていると、
横から「姉ちゃん、酒でも飲んだんか? 顔、真っ赤っかになってるで~」
大笑いするおじさんはあきらかに酔っぱらい。思春期、多感に痛手を負ってしまう。
大学時代、初めてのお化粧、今度は化粧品との相性も悪い。
夜、お化粧の汚れをきちんと落としたいのに、クレンジングに負ける。
洗顔後の乾燥を防ぐ為、手入れしなければならないのに、乳液に負ける。
私の肌にはすべてが刺激になる。
きれいになる為以前に、私は負けない化粧品を探し歩いた。
今でこそ敏感肌用製品は多くなったが、あの頃はまだ低刺激という所に力点を置いて作られていなかった。
ファンデーションに負けるとなれば、ファンデーションは使えない。そんな悩みを抱える人の為に
開発されたという顔の赤みを消すクリームなるものなどをとりよせてみては、
肌荒れを起こし2度と使えなかった。何より困ったのは、試供品がなかったこと。
当時は購入しないと試せないことが多かった。
今度こそ!と思い高額な化粧に投資するが夢破れ、皮膚科に通う。また夢を見ては落胆するの悪循環。
私が化粧品に投資した額をトータルすると、何度海外旅行に行けたことだろう…
体質とはいえアルバイト代使用内訳明細は、暗い。

もしも私の肌がきれかったなら…
つるんとした白い肌にオレンジやピンクの頬紅を可愛く入れたいな~。

一度、化粧品売場に雑誌で見たオレンジの頬紅を買いにいったことがある。
「お客様の場合、頬に赤みがありますので、オレンジの頬紅を入れると、
赤とオレンジで茶色になってしまいますが…」 購入を諦めた。
肌が少しでも調子のいい時は気分も上々、ひどい時は顔もあげれない。
肌に自信がないことで、女性としての自信もない。
顔と顔の接近戦はできるだけ避けてしまう。
自信がなくて…相手を見て話せなかったのだが、失礼だと怒られた。

肌が弱くなかったら…もっと大胆に行動ができて人生変わってるかな~と夢見ることもあるけど、
肌が弱くて辛い思いをいっぱいしたから…人の体のことは何も言えない。

人は少し自信のないくらいの方がいいかもしれない…と思う。

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第72話 スローライフはプーさんに学ぼう (後編)

2005年05月10日 23時55分56秒 | Weblog

で、読みました。くまのプーさん クリストファー・ロビンを探せ!

食いしん坊のプーの頭にあるのは、食べ物のことばかりです。朝も昼も晩も、
大好きなハチミツさえあれば、それで満足でした。(…早速きたよ…ストレスフリーなプー)
クマのプーはなかよしの少年をにこにこ顔で迎えました。
「クリストファー・ロビン、ぴったりのときにやってきたね」
「ぴったりのときって?」
「きみとぼくが会って、ぼくたち、になる時さ」(何!哲学?プー、おそるべし…あなどれない)

物語は突如、姿を消したクリストファー・ロビンを探してプーと森の動物たちは冒険の旅。
仲間のラビットやピグレット、ティガーにイーヨーにオウルは…
読み進むうち気づく、どこかあの人に似てる…なんだか私に似てる気がする。
逆に探しても見つからないのが、プーに似た人。
シンプルに、あるがまま、心のまま、流れにまかせるプーはプーなのだ。
たくさんある選択肢の中から想定範囲外の選択をする。(馬鹿にしてしまいそうだが)
物語が終わる頃、プーの選択は本質に一番近い。(馬鹿にできない)

スローライフはプーさんに学ぼう。

くまのプーさんを読んでイライラしないか?
これは、心のゆとり度チェックに有効ではないかと考える。
プーさんは単に運がいいだけなのだろうか?
この答えが見つかったとき、少し楽になっているのではないかと思う。

物語の最初にクリストファー・ロビンがプーに言う。
「プー、これだけはおぼえておいてほしいんだ。君と森の仲間たちは
 自分で思っているよりもずっと強くて、勇気があって、頭がいいってこと。
 それを忘れないようにね」
プーはそれを忘れてしまうのだが…プーと仲間たちは冒険の中で自ら、体現する。

プーは遠回りしていない。 プーは知っている。 プーはかなりすごい!

※勝手に前編、ラジオ放送DJ風味に?、後編、研究論文風味に?仕上がっているが…
 まだA・A・ミルンの原作、くまのプーさんはまだ読んでいない。すみませんいつか読みます。
 
 読者の皆様には働くということを考えているのはどうなっているんだ?と
 お思いの方もいるかもしれないが、これもまた働く中でふと思ったこと。
 今も細々と考えています。いつの間にやら生きるということに繋がってきたような…。

 参考文献:ディズニーアニメ小説版8「くまのプーさん」偕成社刊
 
 

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第71話 スローライフはプーさんに学ぼう (前編)

2005年05月09日 23時44分06秒 | Weblog

3/10付に発表した「24話 元気の素」を読んでくれたお友達から、
劇団カプチーノ私書箱宛にお便りをいただきました。ありがとうございます。

「私の元気の素を紹介します。木曜日の朝、テレビ大阪で放送中の
ディズニーアニメ「くまのプーさん」です。(※ 文末に注釈あり)
プーさんに出てくる動物たちってプーさんもそうだけどあまり考える能力がないんだけど
そんな中仲間のためにどうしたらいいのかなと考えるという感じです。
プーさん一度見てみて下さい。イマイチだったらごめんなさい」

プーさんといえば…昔、友人から「プーさんてさ~年齢から見るとかなりのおじさんなんだって~
中年にもなってお腹だしてるって考えたらさ~こわくない?」っていわれたこと
…忘れられません。グッズを見ると、わ~可愛い~(けど、おじさん?)
今でもふとした拍子に「中年」よぎります。
そんな思い出深きプーさん、彼女の気持ち伝わる文面、見ない訳には参りません!

見ました。ちょうど私が見た回はプーさんの大好物はちみつ泥棒のお話。
プーさんが朝おきると、大好物のはちみつがなくなっている。
「はちみつがない。でも、おなかはすいてる。おかしいな~。
ぼく食べちゃったのかな?でも、おなかがすいてるよ?」
まず、盗まれたとは思わない。はちみつを探しにいく途中、
同じくはちみつを盗まれた森の仲間たちからプーは責められる。
きみが食べたんじゃないのかい?「ぼく食べたのかな…食べたかもしれない」
えーっ、あんた寝てたやん! つっこみどころ満載、で、気づいたのですが、
プーの言葉や行動は予測不可能なんです。
やっとのことで、はちみつ泥棒捕獲作戦に乗り出すのですが、これがまた遠回りなんです。
イライラしてはいけない…、やる気あるのかー!ふ~ん本気で楽しんでいるのか…
ついに泥棒とご対面! プー、泥棒に、「はちみつがほしかったらね~
友達になればいいんだよ。はい、これ、君の分」
もしかしてプーは遠回りしていない? プーは知っている? プーはひょっとしてすごい?
 
 スローライフはプーさんに学ぼう

何か鍵が見つかるかもしれない予感。プーを追ってみることにしました。

※お便りをいただき3/17付放送「くまのプーさん」を早速み、研究熱が高まるも、
春の番組編成、翌週はやくも最終回、現在は放送されておりません。
 本文は一度テレビを見ただけの記憶に辿って書いていますので、
 物語の台詞等、一語一句違わず再現できていないと思います。ご了承下さい。
2回のプーで語ることはできないので、本を読んで、後編につづく。

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第70話 私の可愛い女

2005年05月08日 22時17分29秒 | Weblog

母と二人でフジテレビ「トリビアの泉」を見ていた時のこと。
ナレーション「笑ウせえるすまんの主人公、喪黒福造には人助けしかいない弟がいる…」
母「いない!」
私「へ? お母さん、これクイズ番組じゃないで。いるのはいるねんて、
  ここでみんな、へぇ~っていう番組やねんで~」
母「…へぇ~」
横文字に弱かったり、芸能スクープが世間より一周遅れだったり、
自転車をこぐのが信じられないくらい遅かったり、
母はその懸命さが一層笑いを誘う…おいしい女なのです。

母は長男の嫁。近くに住む父方の祖父は14年、寝たきりの生活でした。
言語障害の残る祖父の言葉を理解できたのは祖母と母だけでした。
祖父が亡くなった後、祖母が一番頼りにしているのは息子ではなく、母。
すごい女です。
50歳を過ぎての父の再就職、父はなかなか動き始めませんでした。
働く母を見かねて私は父に進言、そんな娘を母は父のいないところで諭します。
「あんたは何も心配しやんでいいから…口は出さんでいいの」
母は父に何もいいませんでした。夫婦の会話は娘の知るところではありませんが、
様子のおかしい父に母から「…仕事、辞めたら?」と勧めたのではないかと思っています。
尊敬すべきいい女なのです。
残念なことに私は父親似…なのです。

私のいつかはママになりたい願望は母によるところが大きい気がしてなりません。
私は母が、いやお母さんが、大好きだから…(文字にするとかなり恥ずかしいけど)
これほど子供から揺るぎなく愛されてしまう母という存在に私もなりたい!
私、お母さんに憧れてます。
お母さんは気づくといつも起きています。子供の頃は不思議だったし、
最近よく眠れないって、心配です。
お母さんが今の私を心配しているのに負けないくらい私もお母さんを想っています。

この大好き宣言、今宵告白したほうがいいのかな…プリントアウトする?
いや、これはかなり照れくさいぞ~突然すぎるかな~むぅ…
とりあえず気持ちUPしとこ~と。全国ネット?
よし、じゃあ意気地なしの婉曲カミングアウト、
大好きっていう意味の「ありがとう」言ってきます!

※題名、ワタシノカワイイヒト、と読んでいただければ幸いです。

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