TPP賛成派の中の、かなりの知識人が言うには、日本の農業は競争力をつけさせない
で、補助金を出し続けた結果、今日のようになってしまったのだそうだ。
だから競争力を付ければ、大丈夫なのだそうだ。そして今、農地整備が各地で行われ
ている。
マスコミはこれを補助金漬け、とよんで活字にしているが、以下のことをいっさい報道し
ていない。
跡取りもいない60歳の農家が一軒だけ、この計画に反対しただけで、この計画は一区
画、実行不可能になってしまう。
ところが全国アチコチで行われていると言うことは、どこにだって一軒ぐらい有ると思わ
れる、この農家に「おどし」が有ったのではないか、言い方が悪いのならば、「恐喝」が、
いやこれでも言い方が悪いのならば、プレッシャーが掛けられたに違いないと思われる
ことを。
それと、補助金、補助金と言っておきながら、全ての農家がこの農地整備で、60を過ぎ
てから、跡取りもいないのに借金を負わされていることを。
もう一度推測学の説明をする。推測学とはいっさいデータなどはとらない。目で見たこと
を証拠として分析し、すかさず結論を出す学問である。反論は「なるほど」と思った時だ
け認める。議論はいっさいしない。
さてそうして農地整備が完了したとしよう。でもこれは日本一広い関東平野を見ている、
東京にいるマスコミや国会議員の思いついた「案」なのだ。
全国を山間部まで、すみずみと見て歩いた人ならば、おかしいと思ったはずだ。
この農地整備では、農地の半分までが限界だと思ったはずだ。
後の残りの農地は、まず重機が入れるように、道路を造らなければならないこと。
そうすると、農地よりも道路の面積の方が広くなってしまうこと。
と言う訳で残りの半分の農地で作っていた作物は確実に減ってしまう。
これは余談だけど、広大な農地整備が成功したりすると、「ねっ、学校や病院が遠回りに
なりましたよね。ねっ。」と言い出して、縦横に滑走路のような道を造りたがると思いませ
んか。そしてこれも補助金で造りましたって言うんですよ。
すみません続けます。
ここで文系人の都会育ち議員は、すかさず待ってましたとばかり、こういうはずだ。
「農地整備された水田では減反を行わないので大丈夫です。」
ではその水田を一緒に見に行きましょうよ。ここに何馬力のトラクターを入れるつもりです
か。
競争力は、トラクターの大きさに比例すると思いませんか。アメリカのトラクターが、その経
済速度で動けると思いますか。