こげの耳に★ねんぶつ★

たわいない日々の思うことと愛犬こげと花が咲いていたら花の写真など

マツタケ

2012-11-02 05:30:00 | 我が家
先月のことですが、私達は那智勝浦町の加寿姫地蔵尊の例大祭に行き、駿田峠の道を

歩いてみたいと言っていたおばあちゃんは誘われて マツタケを採りに行きました。

もう80歳を超えてますから、本人も私達も期待はしてません。歩く足が元気な頃とは

違いますからね。マツタケがあってそれが採れれば最高ですが、無ければ秋の山野草を

みつけて歩くのも、おばあちゃんには楽しみかもしれません。私達はお昼過ぎに家に

帰りましたが、まだおばあちゃんは帰ってきていません。家から自転車で山にむかい

途中は自転車を残して歩いてマツタケの生える山に入るということです。私はマツタケ

を採りに行ったことはないので、どの辺りがマツタケが生える山か知りません。俗に

いう料金を払って入る『マツタケ山』なんぞはこの辺にありません。個人所有の山林で

もマツタケが生えたら先に見つけた者勝ちということでしょうか。昔は だから山で

仕事をする人や山に詳しい人がマツタケやシメジを採っていたみたいで 一時期老いも

若きも山仕事とか関係なく、探しにはいったようだけどこのところたくさん採ったとか

聞きません。山も荒れてどうやらマツタケ自体が減少しているみたいです。採りに行く

のも親から教えられている、まるで一子相伝、『北斗の拳』みたいな感じやね。他人に

は教えないし、どうやらあの人はここ、あの人はあそこ、と暗黙のルールがあるとか

ないとか、でも、そんなことは先に見つけた者勝ち!なら成り立ちません。先に採られて

しまったら、次年度にはその屈辱を晴らすためがんばるしかない・・・ということの

ようです。

 この頃はスーパーでも外国産のマツタケが陳列しているので、あまりニュースでも

取り上げられないのか国産のマツタケが稀少なものになったのか、田辺の方では50キ

ロの収穫があったとか聞いたけど、あの香りが秋の代表選手のように言われ、それが

貴重なものでかつ食べられることもできて、と日本人しかわかりえない食物ですね。

三時を回った頃おばあちゃんが帰ってきました。どれほどの収穫があったのか、聞かね

ばなりません。「あった?」と聞くと そこからの話が長い。マツタケをみつけるまで

の過程を話しだすので、「あったんや」とこちらが認知しなくちゃ口を割りません。

「あったけど小さいのと、もうカサが開いて色が変わってしまったのとだけ」と言い

やっと、カゴに並べて見せてくれました。


               お見事やん!

たしかに、カサが開きあまり香りもしません。「よかったやん」しんどい思いをして

いった甲斐があったやん。「持っていってご飯に炊いたら」というけど そうすんなり

「じゃこれ貰うわ」というのも失礼なので、「ご飯に炊くから小さいのでいいわ」と

写真の下に写ったのを二本、貰いました。おばあちゃんはお汁にあとはお使い物にと

あったいう間に 我が家を後にしていったマツタケたちでした。私はこの日は 加寿姫

地蔵尊で買ってきたライスコロッケがあったので、翌日マツタケご飯にしたのですが

マツタケの吸い物の粉末でも入れたら、香りがあったなと思ったくらい香りの少ない

でも噛めば「マツタケやぁ」としたコリコリ感を楽しんだのでした。数日前に届いた

JAF MATEに掲載された星野富弘さんの詩画を思い出しました。



  

まさにそうやな~と思い、またこれは人間に通じる表現でもあるなと感じいったのでし

た。
コメント (2)
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