歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

中村橋で“豚カツの夢”

2007年12月07日 | 東京の風景
昨日の続きです。

駅前の商店街を脇道に逸れると、直ぐに住宅街になります。何処にでもある普通の住宅街です。

駐車場の先に見えるコンクリートの塀。暫く見ていなかった気がします。昔、近所にあった『渡辺製菓』の工場もコンクリートの塀でした。

『♪ワタナベのジュースの素です! モウ一杯!』・・・・・・の渡辺製菓です。


小学生の頃は、塀を見ると必ず「よじ登り」中の様子を眺めたものです。渡辺製菓の塀にも友達とよじ登り、塀に腰掛け中を眺めていたものです。

塀で内部を覆い隠すと、どうしても覗いて見たくなるものです。最近は工事現場などで、覗き窓のある塀を見かけるようになりました。

しかし、“どうぞご覧下さい”と云われると、“それじゃ覗いてみるか”とはなりません。相手が見られたくないと覆い隠すと見たくなるものです。

住宅街の駐車場、コンクリートの塀、庭先きの樹、狭い路地、イイ風景です。


風景の中に、こんな二階家が「佇んで」いました。どこかで、いつの日か、見たことのある家・・・・・・、そんな気がしたのです。

周囲の家よりも一段屋根が低いために、より目立つのです。それなりに手入れが行き届き、小さくても、低くても、しっかりと頑張って建っています。

天井が低く、手を伸ばすと届いてしまいそうです。開け放たれた窓から部屋の様子をそっと窺うと、天井は無く屋根裏がそのまま天上になっていました。

路地を抜けると、目白通りに向かって新しい道路が造られています。道路の脇に“まさか”のキャベツ畑がありました。

後ろを振り返ると、駅は直ぐそこに見えます。こんなところで「まだ」農業を営んでいるのです。中村橋の周辺は「こんな処」だったのです。


キャベツに囲まれて建つアパート。デザイン、色使いも洒落てます。キャベツに囲まれて暮らすのも悪くないです。


キャベツ畑で思い出しました。
むかし、柳亭痴楽(4代目)云う落語家が、「痴楽つづり方教室」と云う落語をやっていました。

目つきも悪く「ゴッツイ顔」していたので、「破壞し尽くされた顔の持ち主」のフレーズで人気がありました。 今から40年以上前の事です。現在の痴楽ではありません。

その「痴楽つづり方教室」と云う噺の中に、“豚が昼寝をしていたら、豚カツにされて食べらそうになる夢を見て、ビックリして眼を覚ますと、キャベツ畑で寝ていた”と、云う落ちの、他愛ない噺しです。

このアパートの住人で太めの方は、毎夜、豚カツにされて食べられてしまう夢に魘されているかも?知れません。

廻りが大根だとサンマの塩焼きでしょうか? 畑に囲まれたアパートはそれなりの苦労があるかもねェ。

そんな、こんなを思いつつ歩いていると、ブロック塀に囲まれたお屋敷の脇に出ました。学校の校庭のような広大な敷地です。


見上げる大木に囲まれて、豪邸が建っています。ここらの「地主さん」でしょうか? 一回りするのに相当時間がかかりそうですし、掃除も一日がかりになりそうです。大変ダァ!


お屋敷の前は「目白通り」です。


ここを渡ると、豊島園はもうすぐ・・・・・・の、筈です。


それでは、また明日。



コメント
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