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中川毅著・新書“人類と気候の10万年史―過去に何が起きたのか、これから起こるのか”を読んで

7月初めの東京出張の道中、新幹線の中で渡辺淳一著の“仁術先生”を読み終え、さらに講談社ブルーバックスの“人類と気候の10万年史”も読みかじっていたが、先週ようやく読了したので、今回はそれを紹介したい。 この本では“水月湖の年縞”調査によって、“15万年の気候の歴史”を構成した結果を示している。14万年前までは氷期であり、その後温暖化が進み、12万年後に温暖期となる。その後2万3千年毎に温暖化ピークと寒冷化を4回繰り返し2万年前の氷期となる。その後地軸の歳差運動による日照量変化が上昇すると共に温暖化が始まり現代に至っている。この温暖化が進行し安定化した8千年前から人類の農耕文明が隆盛し、人類の繁栄が始まった。 だがその直後から、その日照量が下降しているが寒冷化せず温暖期は続いている。これは8千年前からCO2とメタンの大気中の増加によるもので、それは“アジアにおける水田農耕の普及とヨーロッパにおける大規模な森林破壊”にあるとの推測がある。こうなると、温暖化は人類文明本質によっていることになる。 しかし地球史上寒冷期が普通であるにもかかわらず、現状は異様に長い温暖期の継続があり、なお既にその寒冷化に向かっている過程にあるが、現実は深刻な温暖化進行に直面している。しかし寒冷化すれば農耕に支えられた人類文明の崩壊は明らかだ。 . . . 本文を読む
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