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小泉純一郎の「正体」

先日 たまたまチャンネルを捻っていて『独占取材! 今明かす 小泉純一郎の「正体」』を見てしまいました。
笑福亭鶴瓶氏が 飯島秘書官役をやっていました。見ていて とぼけた表情が 返って不気味な印象を与える不思議な気分でした。
そして いくつかのエピソードが紹介されました。

飯島秘書官の情報通については 背筋が凍るようなものでした。
曰く、電話番号が分かれば 銀行の口座番号が分かる。口座が分かれば金の出入りが分かる。誰が 金銭的にキレイか 良く分かると言うのです。飯島秘書官が ある政治家に 思わず “あなたは実にキレイな方だ。” と言った時 その政治家はムッとしたそうです。
これが あったから 小泉内閣では カネにまつわるスキャンダルは 一切無かった、と言う。

小泉首相は いつも“国会便覧”を携えており、閣僚を選ぶ時は ほとんど それだけを頼りに決めたという。その結果、派閥には 頼らず、派閥のボスは 力を失ったのだということです。

小泉氏が郵政大臣の時は、ほとんど訪ねて来る人もなく 一人で大臣室にこもっていたという。孤独に耐えられる人なのです。そして 他日を期してか ビデオを黙々と見ていたという。

極めつけは 小泉首相に上がってくる案件の説明に 彼は “関係ない”、“結論は?”、“任せた”、“頼む” しか言わなかったそうです。説明は 手短に 極力 結論だけにして行われる。こうでなければ 様々な案件に 判断は下せない。
ギリギリの最終決定で 実に 研ぎ澄まされた 極限まで削ぎ落とされた“言葉使い” と プロセスだと思うのです。
この決定を下す時、宰相は 全くの孤独です。上げられた案件の思考過程の論理構成は 最終決定では ほとんど顧みられず、冷静な宰相の直感によってのみ 断が下されて行く。
実に 峻厳で、緊張感の伴う瞬間では ないかと思うのです。

取るか 取らないか、案件が首相に上げられるまで 様々なプロセスでほとんど極限にまで十全に調査・検討されている。背後の重層的な官僚機構が、最終決定段階でさらに検討を加えることを無用にしているのです。
私が このように完璧に検討され尽くした案件を そのまま直感で判断することは 恐らく今後一切 経験することはないだろうと思うのです。
ですが、常に どんな判断でも それに必要な情報は 不足しているものです。それは 判断する対象の状態も刻々変化しているからです。
どのレベルで 判断するか それは その人の性格によるものなのでしょうね。


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