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卓越モデルとISOマネジメント

ISOバカ日誌に書きましたJRCA講演会の講演テーマの “総合「質」経営におけるISO9001への期待と今後の課題” に関連して 何回かに分けて いささか 私見を述べさせていただきます。
本件は 結局のところISO9001の品質マネジメントシステムといわゆる “卓越モデル(この場合 ‘総合「質」経営’つまりTQM)” の関係について どう考えるのか という問題になると思います。この“卓越モデル”についてはISO9000の “2.12 品質マネジメントシステムと組織の卓越モデルとの関係” に書かれており、これに基づいて 以下に考えを 整理したいと思います。

まずは、先日テーマとしましたISO9001の核心部分との関係から めたいと思います。つまり、ISO9001自体の事項と7.2..1にあるa)~d)項 全てを含むのがISO9001要求事項であるという説明でしたが、いわゆる“卓越モデル”は 主に “d)組織が必要と判断する追加要求事項(組織のオプション要求事項)” に基づくものと言えます。(図に示すように他のルートも考えられるが、組織または組織のトップマネジメントが それを必要と判断しなければ 本格的発展はない。)従って、安易にISO9001を捨ててTQMに走るのではなくて、ISO9001をインフラとして そこへ追加要求事項を載せて システム全体を卓越モデルとすると考えるのが 妥当ではないのか、と思うのです。まず、この視点を しっかり持っておくべきです。

そしてISO9000の2.12 には、ISO9001は 組織に“品質マネジメントシステムに関する要求事項及びパフォーマンス改善に関する手引きを提供”するのであり、卓越モデルは“組織のパフォーマンスの比較評価を可能にする”のである、と書かれています。つまり “適用範囲の違い” である、と述べているのです。

そして、このパフォーマンス改善(継続的改善)のルートは 大きくは“是正処置”であり 具体的にはマネジメントレビュー(経営者の意思や理想の徹底)や内部監査、個々に発見された 問題点解決の再発防止 など*です。ここで、ISO9001の要求事項を よりよく実施し 経営者の意思や理想を徹底させる工夫が “組織が必要と判断する要求事項” となって結実すると考えます。ここへ方法論としてTQMの思想を 持ち込むのは意味のあることと思います。

*場合によっては 第二者監査(顧客による監査)や第三者監査(審査機関などによる審査や監査)での指摘も含まれる。

また この場合ISO9004を 改善の指針として使用することは 大いに推奨されることです。
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コメント
 
 
 
それはさておき (ダイコクヤ)
2005-08-26 14:26:35
背景がグリーンになってますが、これも清々しくてすてきですね。しかしながら、ISOについては、ほとんど脳が反応しない程、退化しています。

話題転換します。

最近気に入っキーワードを見つけました。それは「魂の欠乏」という言葉です。ドイツ婦人の参禅記にでてきた言葉です。どうも最近の小生は、やや心身の不調の状況にありますが、どうもその原因がこれに該当するのではないかと推定しています。魂の欠乏とは、換言すれば、「これが自分自身だと、強く体感できる体験、心情を欠くこと」ということになるでしょう。

魂の欠乏を補う方法として、下腹をしかっりとした座禅の型の確立がありそうです。2~3年かけて型を確立し、魂の欠乏を少しでも改善したいです。





 
 
 
泰然自若 (磯野及泉)
2005-08-26 18:27:10
「魂の欠乏」は 私の感じているところによれば 日本全体に及んでいるのでは ないか、と。殆どの様々な社会事件の背景ではないか、と。



まぁダイコクヤさんのように自分のことを客観的に見れるということ、問題点の原因が解っているといことは、既に 問題の殆どは 解決しているということなのでしょうネ。



もし、これだ!と思うような ことがあれば それに全力を上げることが 人生においては大切で それが無い内は そういうものが目の前に現れるまで 無理せず十分に待つことが良いのでしょうね。それが ご指摘の“下腹をしかっりとした座禅の型を確立”するという姿勢になるのでしょうネ。



待てば海路の日和あり

鳴くまで待とうホトトギス

 
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