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2011年、明けましておめでとうございます



明けまして おめでとうございます。今週始め、昨年の反省の弁を述べて、舌の根も乾かぬ内に、今年の抱負というか ある程度の予測を踏まえた対処、決意を述べるというのは 非常に面映い。まるでマネジメント・レビューのインプットとアウトプットを一人でやるようなものだ。自作自演の一人芝居をやらなければならない。

今年は 卯歳だが、どうやら 引き続き景気もパッとせず、政治的にも閉塞のまま過ぎて行くように見える。昨年は何より民主党が政権担当能力に乏しいのが明白になってしまったのには 呆れてしまった。何より 現首相はもう少し戦略的な人だと思っていたのが 裏切られた印象が強い。そして、その言葉も鳩山氏に似て軽い。
翻って 小沢氏にもがっかりしている。もう少ししっかりした御仁であれば、あのように個人的な政権意欲のみで一国の政治活動を混乱させるようなことを何度もさせることはないはずだ。民主政治においては、政治家に何より求められるのは自己に関する説明責任である。自ら“口下手”と称して、何ら根拠を示さずに“潔白である”としか言わないのは、現代日本では“私は黒”と言っているのに等しいことなのだ。時代感覚が全く欠落している。
その点で、残念だがご両人とも難局の時代の首相にふさわしい政治家とは言い難い。
今年も政治家の勢力争い、つまり政局に振り回され、日本は国際政治の舞台からフェード・アウトしてしまうのではないか。ひょっとして またまた選挙となるのだろうか。

日本がそういう状態のまま、中国のバブル経済の崩壊は目前に迫っている。中国では幾つもの無人のバブル都市が生み出され、最近はニンニクにまで投機が及んでいるという。人類最初のバブルであるオランダでのチューリップの球根への投機を想起させる状態だ。日本のバブルは、そこまでの規模は無かったが 被害者はかなり出た。
もし、中国での崩壊が現実となれば、中国内部では当然政治的混乱が引き起こされ、あの北朝鮮やミャンマーを抱えたまま中華帝国は崩壊するのではないかと思っている。そうなれば、そういった混乱の中で東北部ではモンゴル族や朝鮮族、その他の民族、西部ではウィグル族、南西部のチベット族、等々の独立運動が盛んになるだろうし、何より漢人内部で地域毎に分裂する可能性も出てくるのではないか。
そうなれば朝鮮半島で韓国軍と北朝鮮軍がどのような動きに出るのか予断を許さないだろう。そうなると北の核が、どのように扱われるか非常に危なっかしい状況だと考えている。
東アジアにおける こうした混乱は、経済的要素より先に述べた政治的要素の方がより大きなリスクとなるように思われる。それは、中国経済は 未だに国際経済とのリンク度合いは小さいので、混乱の影響度は限定的であるとの専門家の見方があるからだ。だが、それも“表の経済”での話だ。かの国の地下経済も含めて見た場合、それは底知れない部分があるのかも知れないのだ。中国のGDPは地下経済も含めると既に日本の1.5倍であると目される程なのだ。
とにかく、中国でのバブル崩壊は ここ1,2年の間には必ず起きるように見ているが、その時、日本はどのように対応できるのだろうか。中国のバブル崩壊は“絶対に無い”と言い切る人も居るだろうが、未だかつて、バブル崩壊を食い止められた歴史は無い。自覚しようとしまいと、それは必然なのである。

一方、先日書店で国内株の予測本を見ていて、日本の大抵の優良銘柄は“下値抵抗線での押し目買い”とあったように思う。そういう記事を見ていて、その時は そんなものかと思っていたが、後でよく考えてみると、それは“下値抵抗線で、それよりも下がるはずがない”、と断じているに等しいことと分かった。つまり、日本の個別の優良企業の“景気は上向くしかない”と言っているのだ。
これは、これまでにない就職氷河期と言われている現実とかけ離れた話であるが、一体どういうことなのだろうか。本当に日本の個別優良企業の景気は それぞれ上向くのだろうか。それが日本全体の景気には結びつかないのだろうか。理解し難い状況が生まれてきているのかも知れない。

この先1年を見る限りでは、こうした視点で観察して行く必要があるのだろうが、翻って自分自身をどのように処して行くのかを考えなければならない。正に、そういう考察と決断の年なのかも知れない。前回指摘した、食糧不足、資源不足は 未だ多少先の話だがそれもトレンドとして視野には入れておかなければならない。
自分自身のことも、今までの経験の延長線上のことでは、もはや行き詰まりなのかもしれない。そういう発想の大転換も含めて検討する必要があるのだろう。このブログも その結論に従って、どうするべきか考え直すべきなのかも知れない。



(次回投稿予定は本来は1月3日であるが、このご挨拶で それに替え、3日の投稿は休みとさせていただく。)
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