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サミットと原油の高騰



大騒ぎして始まった洞爺湖サミットが あっけなく終わった。
戦略無き 我らが政府が議長国で とても成果があるはずが、ないだろうと思っていたが、予想通りの結果であった。目指すべきものに矛盾が有り、優先順位を決めるべきなのに股さき状態のままで、何も決めずに会議に臨んでいる日本政府が ここから何かを得るとは思えなかった。
真剣な政治家自身の人格と人格のぶつかり合うべきサミットであったはずのものが、シェルパと呼ばれる官僚の御輿回しで、その宣言文が 訳の分からない作文となってしまっている。ここで、サミットの実態的意味を一段と喪失させたことになる。世界の新聞ではサミットはトップ記事にならなくなっているとの指摘もある。
今回また一つ、政治屋達の政治ショウを増やしただけ。無駄な経費であったのだろうか。
洞爺湖での開催に際して、ここに又、利権の嵐が吹いただけなのなら 実にバカバカしい話である。

世界にとっては 北の核の問題よりはるかに“小さな問題”の“拉致問題”解決には 取分け巧妙な戦略が鍵となるが、結果は 各国首脳の同情のリップ・サービスを得ただけであった。実体的に得るものは何も無かった。どうやら 福田首相とその周辺はこれでホッとしているという雰囲気があるような印象である。

エネルギー問題では 原子力が注目される結果となったようだ。
我らが政府とは 対照的に、ある日本の電機メーカーの先見の明、“集中と選択”*の戦略と迅速な行動力には 敬意を表すべきものがある。しかし、それで 良いのかという懸念は 私としては払拭しきれない。

*普通は“選択と集中”だが、この電機メーカー首脳は“集中すれば、自ずと選択できるのだ。”と言っていたように記憶している。この深い意味は未だに知らない。この認識が 他社を引き離したのだろうか。

とにかく結局のところ、サミットでは地球温暖化対策と、原油高騰、食糧危機のいずれの対策も 不作であった。
福田首相の自画自賛は どう見ても偽装とも言えないお粗末なウソである。
特に 温暖化対策の鍵であり、食糧危機の元凶でもある原油高騰に 無策であるのは大問題である。
しかし、最近 原油高騰に伴うガソリン高により、走行自動車の台数は大きく減少しているという。皮肉にも ここに、市場原理主義者のセリフの“好ましい現象”が生じていることになる。温暖化の一番の対策は もっと原油が 高騰することなのだろうか。
原油バブルは いずれ潰れるのは間違いないだろうが、それがどのようなプロセスを経るのかが 大問題なのである。
上手く 潰れてくれることを 願うばかりである。決め手は やはり“利上げ”なのだろうか。

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