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クレームの原因

久しぶりに 会った知人、浮かぬ顔をしていました。
よく聞いてみると その知人の会社に またクレーム事件があったそうで、その対策が いかんともし難いものだと言うのです。

実は その会社で 数年前から新規にある製品を“開発”して 既存市場に進出。苦労して、ようやくある顧客から安定して注文が来るようになってきた状態だったそうです。そういう製品に顧客で開梱して見ると異物が入っていたという指摘が、半年前から2度もあったので 十分に注意するように 作業者にも徹底させていたそうです。ですが、その異物はどう考えても その会社で使用していないものバカリだったそうで、どこから入ったのか真相は不明のままだったそうです。
そこで、作業者には 作業場へ持ち込む物は 筆記用具も含めてポケット内のもの全てを管理していたとのこと。
ところが 同じように 異物というか 今度は 二重梱包の内と外の梱包材の 間に ウェース(雑巾)が 入っていたのだそうです。梱包を拭くために使用していたものだったそうで、これは明らかに その時の作業ミス。そこで顧客には 陳謝し 作業員を 再度教育する、ということで 顧客には とりあえず了解を得られた、とのことでした。

さて、知人が 浮かない顔をしていたのは、この問題の再発防止策となると どうするのか困ってしまうというのです。とりあえずは、ウェース(雑巾)は 混入しないように管理することにしたのですが それだけで再発するとは思えない、と言うのです。
顧客から 不信感を持たれた最初の段階で 作業現場には注意するよう徹底していて 間もなく 取ったその対策をすり抜けるように クレームが 発生してしまったのです。もう、どうして良いのか 分からない、というのです。
その会社の経営者は それなりに不安感を持っていて、対策は大丈夫なのか、と攻め立ててきているそうなのですが・・・。

これは どう考えても 会社のムードに緊張感が ないことも大きな原因では無いかと その知人は言うのです。
こうした 問題を起こした現場だけを 厳しく指導したとしても、会社全体に 生き生きした緊張感が無いので、現場自身も萎縮するばかりで 全く効果が 無いのではないか、と。自主性の欠ける社風、躾の徹底していない社風、これではどうしようもないと言うのです。
そして、社員は 経営者の後姿を見て 仕事をしています。自覚の無い 経営者が 現場を締め付けるばかりでは 誰も 付いて来なくなっていると言うのです。

しかし、最後のウェース(雑巾)紛れ込みは 顧客に決定的な 悪印象を 残したようで、前2回の異物混入事件も含めて 全てが まるで知人の会社のせいであるかのような風説が 顧客の社内に流布され、消えないらしく、後日 知人は またまたボヤくのでした。


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