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先週1週間のこと

先週は結構いろいろあって、珍しくその日々の経過報告としたい。このブログでは初めての試みだ。

先週はFIFAワールドカップの日本代表がベスト16で終わって、今やそろそろサッカー熱も冷めて来ている。
しかし、審査の仕事の前日の晩遅く、というか当日早朝のベルギー戦中継を家族が見て、うるさくて迷惑を被った。とうとう後半のアディショナル・タイムに起きだして、被弾の様子だけを目撃する羽目になった。

ロシア大会全体の日本チームの結果を見れば善戦したかのようにも見えるが、長友選手が指摘したように、“日本は1人少ないコロンビアに1勝しただけ”という冷めた客観評価も出来る。しかしゲーム内容からベルギー・チーム何者ぞ、とも思え、日本代表が本当にFIFAランク61位の下位チームなのかとも疑いたくなる主観的評価も成り立つのではないかと思える、不思議な心境だ。
その原因はサッカー協会の代表チームの監督選出のあり方に問題があるようにも思える。西野監督に代わったとたんに選手たちが生き生きと躍動したのが明白だったからだ。オッサン・チームだったのは否めない。しかし、西野氏が最初から代表チーム監督として戦略的に育成して来た訳ではなかった状態において、経験値の高いオッサンを重点に選ばざるを得なかったという事情も考慮するべきではなかったか。だが、一方オッサン以外の若い選手の抜擢がもっと有っても良かったのではないかとの見方もありうるのではないか。第1線の選手を休ませたポーランド戦において、控え選手の活躍が見られなかったのは、その結果だと見る。ここは結局のところ、監督選出のあり方に問題があり、さらには協会の代表監督とのコミュニケーション不足が問題の根幹にあるのではないかと思うのだ。細かい点まで代表チームの監督のやり方に口を出すのも問題かもしれないが、その点の反省が無ければ、今後も上手くは行くまい。

その後、少し眠って午後からの審査、地下鉄の西神中央に出かけた。その先のバスが減便になって相手先に適切な時刻に行けず、事前了解を得て30分早めの審査スタートとした。何とか寝不足感は無く、無事終える。

その翌日も審査の仕事があった。それは城陽の中小企業。神戸から城陽へ。通常ならJRにて京都駅まで行き、そこから近鉄線に乗り換えるものだが、昨年はこれで失敗。JRが例によって遅延し、顧客に迷惑をかけた。そこで、今回は阪神~近鉄で西大寺まで出て、乗り換えて北上、城陽に予定通り出られた。JRを避けて、“速い・高い・不確実”から“遅い・安い・確実”への変更だ。ビジネスでは“確実”が最優先の選択肢だ。ビジネスにJRは使えない。
相手は金属板金加工メーカーだが、最近景気はようやく普通に戻ったと喜んでいた。こうした中小企業にもようやく回復の恩恵が巡り始めたことが確認できた。しかし、1年後には消費税増税が待っている。世界の景気も怪しい雰囲気が出始めている。となると景気の良い時期は短い。どうなることやら。
帰りは京都市内を目指し、審査報告書を仕上げて事務局に提出。大阪の梅田経由で帰路に就いた。

翌日は三宮の金融機関に余った資金の運用相談。ここでドル建て債券ファンドにすることにした。遅くとも今年度内、或いは今年末中に米景気の好調は終わり、米金利の長短差がゼロになる見通しで、株価は不調に陥るだろうとの見解が今や一般的のようだ。ある英米系の投資会社はそう明言している。国内証券会社のチャート解析者は8月が株価のピークだろうと言っていた。ということから相談相手も同じ見解で、債券購入としたのだ。
帰りには、地元のショッピング・センターで狙っていた靴を買った。今、審査時に履いているバックスキン靴が靴底の摩耗が大きく、雨の日に平滑な大理石等の舗道を歩くと非常に滑りやすい。逆に何でもない時に引っ掛かることがあるので、結構危うい。雨のある駐車場の出入り口でひっくり返ったことがあり、駐車場管理者を慌てさせたこともあった。そこで、耐滑性の高い靴を探していたが、マドラスの幅広タウンシューズCity Golfに、それを売りにした安価なものがあった。但し、サイズの合うものでブラウンのものは生産中止になっているとのことで、黒しかなかったので、他にどこかに在庫がないか、探していたのだ。前日も京都や梅田の百貨店で探したが、該当するものは無かった。その間改めてGolfは結構評価の高い靴だということも分かった。私自身もかつて履いていたことがあって、履き心地も耐久性も高かったことは知っていた。そこで色違いは目をつぶって、この地元のショッピング・センターで買うことにしたのだ。

週後半は酷い梅雨前線の停滞と台風がらみの気圧配置による南方洋上からの高湿度の気流の流れ込みにより、日本列島の西半分は豪雨に見舞われた。ここ数年広島や北九州が豪雨に狙い撃ちされている印象があるが、今回はその周囲に拡大したように見える。これは気候温暖化によるフィリピン近海の南方洋上の海水面の温度上昇による影響のようだ。三日三晩大雨で田畑が流れた、という昔話があったが、大げさであり得ない話と決めつけていた。しかし現実に起こっているのには驚かざるを得ない。
景気回復、消費の拡大が未だ不十分の観がある日本において、激しい災害被害は日本の国力衰退に一層の拍車を掛けるように懸念するが、いかがだろうか。
それにしても、各自治体が作ったハザード・マップを一般住民はしっかり認識しているのだろうか。環境審査でこの点を確認してみると意外に反応は薄い。今回の災害でも、街全体が冠水した所があったがハザード・マップで確認すると、確かに街全体が危険状態にあるとの表示がなされている。そんな中で当の住民が“避難勧告が出ても大丈夫だと思っていた。”という感想を漏らすのはいかにも暢気というよりも外はない。勿論、行政もそうした事態を放置するのではなく、災害を緩和する何らかの措置がなされていたのかどうか、疑問が残る。

こういう中、多田隆治・著,日立環境財団(協力)“気候変動を理学する―古気候学が変える地球環境観”(2013/4/2)をようやく読了した。読んだといっても、ほぼ字面を追っただけ。内容を詳しく理解できた訳ではないので、このブログで詳しく紹介できるレベルではない。著者は、東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻教授だ。古気候学者と日立環境財団の協力で生まれたサイエンスカフェの講義を書籍化したもの。内容を深く理解するために自分なりに精査していると、この本を期限内に図書館に返却できなくなるので、読み飛ばした格好だ。とは言っても、実は何度も借りなおしてこの様だ。
今回はこの本の内容に詳しく踏み込むつもりはないが、この分野の第1級の一般向け良書で、正統派の見解だろうと思う。自分の得意とする分野からのみ気候変動を語るのではなく、客観的に公平に総合理学の観点で気候変動のメカニズムを解説してくれている。ここには、地球気候に影響するサブシステムが多数、恐らく考えられる全てが取上げられている。当然、ミランコビッチ・サイクルや、宇宙線、太陽活動の影響も語られていて、最新の科学分析を客観的に評価されている。結論としては、“20世紀以降の温暖化の8〜9割は、やはりC02に起因する可能性が高いが、残りの1〜2割が太陽活動に起因する可能性があるというのが、ゆるぎない結論とまでは言えないけれども、今日の話題の結論だ。” (“です・ます”調を筆者修正)としている。素人の私はそれに反論する論拠は全く持ち合わせているはずがない。これで、地球に到達する宇宙線の変動がアルベド値の高い雲の形成量に寄与し、温暖化に強く影響するという丸山茂徳氏の説は支持し難くなった。そして、著者の多田氏が懸念することは、シミュレーションでは“C02濃度が減少し始めた後も、海岸水温は上昇を続け、平均気温も下がらないこと”だという。つまり人為的なC02濃度の増加を喰いとめても、かなりの時間、温暖化は止まらないということなのだ。

この本で驚くのは気候変動に寄与する地球環境システムの中のサブシステムの多さだ。しかし、これが大自然というものだ。以前、CO2増加に伴う気候変動をシミュレーションするという学者が居て、21世紀後半の予測をしていたが、本来はここに挙げられたサブシステムは全てを取り込んでシミュレーションしなければならないはずだ。しかし、恐らくそうした膨大なプログラムを作成するには膨大な時間と労力を要する。しかも中には未だ解明不十分のサブシステムもあるはずで、それらをどう取り込むかも科学的に検証しなければならない。気候変動シミュレーションを得意げにしていた彼らは今何をしているのだろうか。そうしたサブシステム取込みのプログラム構築にかかっているのだろうか。
それにしても彼らは当時、天気予報プログラムを利用していると言っていたと思うが、現在の天気予報プログラムは1週間先すら正確に予測できていない。数日先を予報できれば、現状では満足できる水準だ。現在実績値と言う“修正された初期条件”で絶えず新たに計算され直すから使えるのだ。そのようなプログラムで半世紀も先の気候を予測しようなどとは、よくもまぁ筋の悪い非科学的な発想をする似非科学者が居たものだと思う。

この本をはじめ、6冊の本を図書館に返却に出かけたのは週末金曜日。豪雨2日目。前述のようなヘビーな本があって、全て読めたものではなかったが、コピーできる部分はしてとにかく期限が来ていたので返却することにした。
大雨にもかかわらず通常運転の阪神電車で野田に出て、大阪市立福島図書館に3冊を返却。中央図書館で借りたものだが、中央以外の市立図書館でも返却可能なのは有難い。それに市外の人間にも分け隔てなく親切に対応してくれるので、思えば感謝。
中に次の本があり、もう一度借りなおすこととした。五島邦治[編・著] “京都の歴史がわかる事典”(2005/4/28)は京都を歴史的に知るためには大変面白いのだが、この本はコピーが十分できていなかったためだ。予約者がいなかったので、期間延長となった形だ。
帰りがけ出口付近の脇机に、“日産、神戸製鋼は何を間違えたのか”と言う本が、置いてあった。面白そうとは思ったが、よやく返却を終えたところなので、どうしても手が出なかった。しかし、その後やっぱり借りるべきだったとの未練が出てきた。

近くのJR野田駅から梅田へ向かうこととした。阪神からでは駅が遠いし140円かかるが、JRでは120円で駅も近い。駅構内で電車を待っていると、間引き運転のアナウンスがあった。神戸線・京都線は新快速の運転中止、快速の間引きは知ってはいたが、環状線の15分毎の列車運用が理解できない。たかが大雨でJRが大阪環状線を間引く正当な理由が見当たらないように思う。このJRの姿勢には、あまりにも安全を言い募り、鉄道会社としての社会的使命を忘れているかのように見える。“何かあれば止める”と言う姿勢では、日常茶飯現場には必ず“何かあるはず”なので、列車を止めるのが日常と化すのではないかと思うがどうだろうか。これがJRの“考動主義”のなれの果て。本当に考えて行動しているのだろうか。

梅田で今月の小遣いを下しに銀行に向かう。資金が入手できたところで百貨店へ。阪神の改装後の様子を見ようと入りかけると、“大雨のため午後3時で閉店”とあって、入店者を拒否するように店員が人垣を作っていた。大丸も入口に閉店との表示。物資輸送が困難で店頭に商品が並べられないためだけではないのは、店内を見れば分かる。ならば何故閉店するのだろうか。
神戸に戻って地元の百貨店系列店も3時で閉店。しかし地元に根付いたスーパーは品薄の棚もあったが平常通り。
このように物資輸送に障害が出ているならば、今ある在庫を分け合うのが一般消費者へのサービスというものではないか。JR以外に、梅田の百貨店とそれに連なる小売店も組織としての社会的使命を忘れているように思う。日頃の過剰サービスとこの落差は、一体何だろうかと考え込んでしまう。東北や熊本の震災での地域のコンビニ・チェーン店の対応と考え合わせると、ますます都会の百貨店の社会的意識の低さが問題ではないかと思うのだが、いかがだろうか。

ちなみに、最近テレビで見たのだが、東京では“百貨店”という呼び方がダサく、普通は“デパート”と言うらしい。インタビューに応じた東京人には関西の言い方を聞いて鼻でせせら笑う人も居た。大阪人には自虐精神があるのであざ笑われても平気だが、関東人は東京以外を無条件にバカにする傾向が最近特に強いのはどういうことか。福島の原発もそうだが、何でも東京中心だと思い上がっていると近い将来大変なことになるゾ。それに関西ではデパートの方が安物のイメージが強い。関西の商店街には“○○○のデパート”という庶民のためのチェーン店が結構存在するからだ。

その後、中之島図書館に行き、残りの3冊、“気候変動を理学する”も含めて返却。ついでに“日産、神戸製鋼は何を間違えたのか”を検索してみると、あったのでここで借りることができた。最近、私には疎遠になりつつある品質がらみの組織統治問題だ。ここにISO9001の存在意義があるのかも知れない。

いよいよ週末に今週はブログに何を語るべきか、と悩んで週末金曜に急遽読んだのが、渡辺淳一・著“熟年革命”だった。遅読の私でも1日で読める分量。久しぶりに、わずかな時間で思い切り“渡辺淳一ワールド”に浸ることができた。老後の男女間対応、いずれご紹介することがあるだろう。

このところの報道を見る限り、北朝鮮問題は?モリカケは?否、新たに東京医大での受託収賄つまり高級官僚の腐敗が露見した。日本の官僚の“吏道”は地に堕ちた。もう何をかいわんや。この日本、どうなることやら。
国際経済分野では、トランプ米政権が、中国に知的財産権侵害への報復で同国から輸入するハイテク製品に25%の追加関税を課す措置を発動した。中国も直ちに同じ規模の米国産品に報復関税を実施という。これにより“貿易戦争”に突入し、日本を含む世界経済への深刻な影響つまり、不況のきっかけになるかも知れない。
実はこれを、市場変動要因として儲けている輩がいるという問題を指摘する向きもある。貪欲に何でもエサにする輩だ。

まっ、先週はいろいろあった、とは言うものの結構慌ただしい1週間だった。雑多で長すぎるが、“ISOバカ日誌”にふさわしい内容だったか。テーマを絞り切れずに、全てが浅く終わってしまって申し訳ない。

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