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ゴールデン・ウィークでしたこと、思ったこと

今年のゴールデン・ウィークでしたこと。それは、ここ数年検討しては先送りしてきた我が家のパソコンの更新であった。連休直前の週末、かねてより目星を付けていたPCを買った。
1台はデスク・トップで家族共用、もう1台は私専用のものでノートとは言え持ち歩くものではない据え置き型。一時はラップトップと呼ばれていたカテゴリーの製品。実は、デスク・トップは決定していて、迷うことはなかったのだが、ノートの方は迷っていた。私の部屋でテレビも見たい、但しそれは地デジのみで十分なので、チューナーを外付けにして要求性能を満たすべきか、それとも あまり気が進まないメーカーのチューナー付きで要求性能を満たすものにするかで最後まで決断できずにいた。そこで、それを店員に伝えたところ、では、希望メーカーの1グレード上位を希望価格に近い値段でどうかと提示してきた。驚いた。ゴールデン・ウィークは今年春モデルの最後の商戦なので、ディスカウントしたようだ。考えていた予算より5千円上乗せになったが、それに上回る性能向上だ。ならば、それで良しとするべし。つまり、ブルーレイ・ディスクが使え、CPUもインテルの最上位のcore-i7。今まで買っていたPCはいずれも、私の要求性能と価格の間を呻吟して、結局は中途半端な仕様のものを買ったのだったが、ここに来て 突き抜けた印象だ。
お蔭で、デスクトップもノートも同じメーカーのものになった。

さて、ここ一ヶ月間は電器店に出掛けては パソコンの購入にどのメーカーの何にするべきか色々と物色して来た。販売店の価格は 結局のところ 激しい競争の中で平準化しているものと思われるが、ごくわずかなタイミングで、上手くいけば値引きを獲得できるものだという感想だ。目標にしたデスク・トップについては3月は20万円近い値段だったが、4月下旬になって新入学の需要が一巡したところで一段の値引きが見られ、買う気になったのだった。

さて、パソコン購入にあたっては、国内メーカーに限ることとした。それは、海外メーカーの代表格と目されるデルのノートPCのパフォーマンスが異常に悪いのを目の当たりにしたことがあったためだ。それから、ヒューレットパッカード(実は コンパック?)も、割安だったので買ったことがあったが、ある日突然壊れた。7,8年使用していたのだが、メーカーに連絡を取ると“それだけ使ったのなら十分”と言うような態度で冷たくあしらわれてげんなりしたことがあった。それが、彼らの文化だからしかたがないのだろうと思った。従って、私には海外メーカーの製品は“安かろう、悪かろう”だという印象が強い。
私が接触した販売店の話では、どうやら消費者間で 評判が良い国内メーカーは東芝とパナソニックのようだ。かつて、ハード・ディスクの耐久性試験をしている国内メーカーはこの2社だけとの噂があった。いずれも消費者窓口の対応は良いと販売店は請合っている。但し、パナソニックはチューナーを付けないモバイルに絞っている印象で その姿勢は好ましいのだが私の購入候補としては脱落。
富士通、NEC、シャープは90年台に 価格破壊のマーケットにうろたえて、コストを下げるため耐久性能を落として販売してきた経緯があり、私は信頼していない。特に、NECに関しては、買ったことのあるPCのハードディスクの脆弱性があって、苦情窓口にもなかなかアクセスできなかった苦い経験がある。今回物色時も販売店の店員の中に NECを良く言わない人が居て妙な共感を得たものだった。またシャープに関しては、かつて筐体が弱いとの評判を聞いたことがあって、信頼していない。筐体の強度は 外見上だけの問題ではあっても品質の基本だ。外観が悪いモノが内部も良いモノとは思えない。また富士通については、カタログを見ると機種によって確か“国産”と表示してあるように思ったが、これには若干 呆れてしまう。恐らく、海外製で評判を落とした結果なのだろう。
こうして機種選定では、国内メーカーとしてのソニーが残ったことになる。しかし、かつてソニー製もフロッピー・ディスクを大量に使ったことがあったが、1割は不良品だったことがあった。その頃、丁度ソニーは華々しくシックス・シグマを実践していると喧伝されていたのだが、それは本気で取り組んだ結果なのだろうかと疑ったことがあった。多分、そのフロッピーは海外製だったのだろうが、富士通同様、しっかりした品質保証体制ができあがっていないことの証左だと信じている。

残ったのは東芝。東芝製のPCに関しては かつてリブレットというモバイル仕様の小型PCがあって、長く使ったことがあった。これは、出張時の行きは車中で囲碁ゲームを楽しんで、帰りは出張報告を作成するという目的だった。この機種に関しても、若干のトラブルがあったが、電話をすると直ぐに通じて私の使い方の問題と判明した。また、付属品の相談だったが、大阪日本橋にある東芝直営のサービス拠点にそれを持ち込んだことがあった。その時 既に多少古くなったモデルだったのために、残念ながら希望する付属品は無かったのだが、窓口担当者は 離れていた肉親に巡り会ったかのように持ち込んだPCをいとおしく眺めていたのを見て 逆に感動したことがあった。そういう好印象で終始した経験がある。

しかも、東芝はこれまでノートこそ真のPCであるとの立場で、これまでディスク・トップ型はリリースしていなかったのだが、ここへ来て、テレビのレグザとの共通ブランド製品として、TVチューナー付ディスク・トップに進出して来ている。デザインも他メーカーに比べ堂々とした印象だ。かなりの自信の現われであろう。それに対し、ソニーにもテレビはあるが、失敗していることもあってか、前面に出す自信は無さそうに見える。
実は、ノートPCで最後まで迷った東芝対抗品は、ソニー製だった。私としてはソニーの品質に不安があって逡巡していたのだが、それを、後ろから押したのは 販売店による東芝製の値引きだった。要求を上回る性能、それに若干の値引きが加われば、私にとっては多少高くても主観的であるが安心できる東芝にするのは当然だった。

どうやらPCは5年程度で更新するのが“常識”のようだが、東芝であれば10年近くは使えるのではないかと思っている。製品の耐久性とアフター・サービスに期待できるだろう。また、その程度の期間使用するためには、性能も今最新のものである必要はある。
以上が 私の狭い経験に基づく主観と偏見に満ちたPCメーカー評の結果である。消費者目線を大切にし、自分たちの製品をいつくしむカルチャーを持った東芝が 日本的なメーカーの姿勢を捨てず、冬の時代をたたひたすら真面目に生き延び、最近復活の兆しを見せてくれているように感じる。品質マネジメントの重要性を第一に考える私にとっては、それは心強く思うものだし、心からの賛辞を送りたいことでもある。

という訳で目下、その最新PCの立ち上げ、旧PCからの“引っ越し”に躍起になっているところである。ソフトも変わっていて、操作に慣れるのにも 結構 手間暇かかるものだ。
ソフトと言えば、使い始めて取りあえず困っていることがある。WindowsXPのOutlook ExpressからWindows7のOutlook 2010に替わって、送受信のデータが 容易に引き継げないことだ。こういうユーザーは非常に多いと思うが、マイクロソフトの説明はネット上では容易に見かけない。いや、本来ならば新しいソフトをユーザーが入手した時に、どうすれば良いのかの説明を製品の中に入れておくのが当然のサービスではないか。ISO9001で言うならば、7.2.1b)のいわゆる“暗黙の要求事項”に不適合である。もし同社がISO9001を認証取得していたならば その審査員の目は節穴だ。いや審査員には“サンプリング審査”つまり“パフォーマンスの全てを見た訳ではない”という逃げの台詞がある。だが、もし超大規模会社相手に審査側がビビッているのなら“そんなISOはいらない”。とにかく このような消費者無視の対応には 非常に苛立ちを覚える。自分たちがデファクト・スタンダードになっている立場を利用して好き勝手に振る舞っているように見える。このような会社が平気で“社会的責任”を口にするなら、いかがわしい限りだ。こういう姿勢を続けるならば、日本の多くのパソコン・メーカー同様、いずれ消費者から見捨てられる時が来るように思う。

次に困っているのは、OSが64ビット版になっていて、今までのソフトに一部使えないものがあることが明らかになったことだ。具体的には これまで何とかWindows XPでも使えていたクラリス・インパクトが使えないことである。これは私にとっては重大な問題だ。クラリス社は ずいぶん以前に解散したらしいく、当然のことながらアップル側も Windows版ソフトの開発をする気もなく改訂せず放置している。だが、インパクトは組織図やフロー・チャート、スケジュール・チャート さらには様々な描画、場合によっては発想のためのKJ法の連関図にも使えて、しかも軽くてビジネス・ツールとしては非常に有効であった。マイクロ・ソフト系ソフトではこういう描画系が 非常に使い辛いので、これまで色々な局面で使って来た。なので過去にインパクトで作成したドキュメントを見て応用したり、手直しして使おうとしても、それができなくなるかと思うと非常に辛い。こういうことに相談する相手が身近にはいないのでなおさら困り果てている。
というような次第で、時代の進歩にも問題があるものだと痛感している。こういう記録メディアについては、今後時代の進歩に伴い、様々な記録が埋もれて、廃棄されていくのだろう。

例えば、写真はそれほど問題はないのだが、家庭用で記録された動画のこれまでの技術革新は問題が大きい。8ミリ・フィルムが我が家にもあるが、映写機もないので 今は見ることはできない。その後のビデオの登場でβマックスかVHSかでも困った挙句にデジタル化に伴い、8ミリ・ビデオですら下手すると見れなくなる状況にある。どうしたものか。過去にこだわり、過去を懐かしむ精神構造も問題があるのかも知れないのだが・・・・。

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