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大阪南の“上方浮世絵館”観覧

いよいよ梅雨も終盤、豪雨・洪水が心配だ。これまでに被災した地域では一日も早い復旧・復興を祈るばかりだ。
神戸市では六甲山の南側斜面に位置している地域は幸い降雨の溜まる余地が少ないので、洪水は起き難いはずだ。だが、戦前に“阪神大水害” が起きた。これは六甲山の治山・治水が不十分だったために起きた。六甲山がはげ山だったので山の斜面で土砂崩れが発生し土石流となったからだ。そこで、“甲南地域の治水・砂防事業は兵庫県から国に移管されることになり、国は水害直後の9月に内務省六甲砂防事業所(現:国土交通省六甲砂防事務所*)を設置。以後、太平洋戦争による中断期間を除いて一貫して国による治水・砂防事業が実施されている。”だから手放しで安心ということでもないが、心強いものが有り、これまでの“安全の実績”はあるので、それ程の懸念はしていない。

*日本で最初の砂防事務所

中国で、スパイ行為を取り締まる改正“反スパイ法”が1日施行された。普通の日本人でもうかうか中国には行けないことになる。私もこのブログでは結構、反中的な発言をしてきた。そうでなくても、現地での行為や発言が反中的であると当局に認定されれば、それだけで逮捕される可能性があるからだ。
こんな国に誰が行く気になるだろうか。だからか、香港に無料で行けるキャンペーン“ハロー香港”を始めたという。だが、香港には香港国家安全維持法(国安法)が既に施行されている。だから危険度は中国本土と同じだと見て良いので、ノーテンキ外国人には効果があっても、いくら愛想を振りまいても無駄なことではないか。
中国は今や不景気のどん底にあると見て良い。ところがどうやらこれに有効な政策が打たれていない。それにもかかわらず外国人を排除するような施策を実施している。それで経済が活性化するはずがない。
私は今後中国で超巨額な破綻が生じるのは確実ではないか、と見ている。そうなれば政権の政治的危機となり、それが台湾有事に繋がる可能性も無きにしも非ずと見ている。エライコッチャ!!

検察はどこまで個人を追い詰めるのか。検察は“袴田事件”の再審公判で袴田さんの有罪立証に躍起になっている、という。一体、検察にとって“正義”はどこにあるというのだろうか。昔、“巨悪を眠らせない!”とうそぶいた検事総長https://ja.wikipedia.org/wiki/伊藤栄樹 が居た。そんな姿勢は微塵も感じられない最近の検察ではないか。




さて、今回は・・・大阪南で年2回受けている健診に赴く日になったので、予定を立ててみようとした。久しぶりに帰りに難波のBook Off Plusなんば戎橋店に行ってみようと、Google Mapを広げてコースを確認したところ、フト示された曲がり角に”上方浮世絵館”kamigata.jp/kmgt/なる表示が目に入った。エッ?何じゃこりゃ!面白そう!




こんな所にこんな美術館があるなんてちっとも知らなかった。ウェッブ・サイトの“ごあいさつ”に次のように書かれている。
“当館は、私設美術館ではありますが、世界で唯一の上方浮世絵を常設展示する美術館として、上方の歌舞伎や浮世絵にゆかりの深い、大阪道頓堀 法善寺の門前に2001年4月28日にオープンいたしました。

浮世絵(錦絵)といえば、江戸で制作されたものと思われる方が多いようですが、上方でも相当な数の浮世絵が制作されていました。
海外では上方絵も一定の評価を得ており、ゴッホが数点所有していたり、大英博物館やカリフォルニア博物館などに多数所蔵されるなど、収集家・研究者もかなりの数にのぼります。

この上方の浮世絵を、我々の手で、上方浮世絵に描かれたそのものが生きていたこの場所に復活させたい・・・その想いひとつで、この美術館をつくりました。

浮世絵は江戸時代の大衆が見て楽しみました。その楽しみを、現在の私たちが共有できる喜びを分かち合いたいと思っております。”

実際に健診の帰りに立ち寄ってみた。行ってみると、チョット驚いたが法善寺の入口にあった。さすがに良い立地だ。



早速、中に入る。嬉しいことに写真撮影可、である。版画だもんね~ェ!
受付を終えて階段に江戸時代の大阪南の様子を描いた俯瞰図があり、興味深かった。



以下が今回の“企画展に関する挨拶文”kamigata.jp/kmgt/catalog-86/である。
“上方浮世絵館では、江戸時代の大阪で出版されていた浮世絵を展示しています。大阪の浮世絵は、主に道頓堀で上演される歌舞伎芝居を描いたもので、役者絵がほとんどを占めています。

江戸時代の道頓堀は、歌舞伎や人形浄瑠璃などの芝居小屋のほか、芝居茶屋などが立ち並ぶ娯楽の町として、多くの観客で賑わう場所でした。江戸時代後半には「伊勢参り」をはじめとする「旅」が盛んとなりましたが、多くの人々にとっては、まだまだ手の届かないあこがれの「旅」。なかなか「旅」に出ることのできない庶民にとって、浮世絵や歌舞伎芝居はあこがれの「旅」を疑似体験ができたことでしょう。

そこで今回の展示では、旅姿や旅立ちの場面など、旅する芝居に注目します。旅の途中、幼い頃に生き別れた親子が出会う「沼津の段」が見どころの『伊賀越乗掛合羽』の他、役者たちが旅姿でおりなす芝居を、浮世絵でどうぞご覧ください。”

次の写真が実際に2、3階に展示されていた浮世絵だ。残念ながら芝居に詳しくなくそうした教養に欠けるので、“何じゃこりゃぁ”状態で残念な結果となった。団十郎の演技シーンの絵があったが、何代目かも分からず、残念だった。

ウェッブサイトには次のような紹介文もあり、意味深だなぁの感想を持つ。
“同じ役者絵でも、江戸と上方では大きな違いがあります。
上方浮世絵の特徴は、江戸浮世絵のように華美ではなく、粘っこい線でありのままを描くところです。加えて、視線が強く、それが構図の一部になっているのも特徴のひとつです。

これは東西の文化の違いでしょう。体裁を重んじる江戸と、花より団子、つまり実を重んじる上方。役者はあくまでも格好良くの「江戸」と、素顔で公演後の舞台挨拶に立つ「上方」。役者を虚飾された世界に置いて楽しむ「江戸」と、生身の人間として尊敬する「上方」。このような根本的な文化の違いが、浮世絵の世界にも明瞭に現れています。

ちなみに、写楽の当時の記録に「あまりに真を書かんとて・・・」とあることから、上方出身者ではないかという説があります。実は上方錦絵の祖、流光斎(写楽と同時期に活躍)の浮世絵は、写楽の絵にとても良く似ているのです。”



次の写真は4階のイベント室のもの。解説がないのでこれも良く分からず、とにかく展示されていたものを撮った。版画の“摺り”工程を実際に体験するイベントがあるようで、そのための道具と思しきものの展示もあった。



上方浮世絵館の出口では土産物の販売があった。そこで、今回の展示図録と第49回“ここで会ったが百年目 仇討浮世絵”の図録を買った。これで、少しは展示物についての理解ができたような気がした。

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