健康塾通信

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*食はくすり*

2007年01月20日 08時33分05秒 | Weblog
さあ、今回は食の考え方について東洋の歴史をお伝えしたいと思います。
わが国で古くから食事養生の知恵といわれていることは、
・一物全体食・・頭から尻尾まで小魚丸ごと、穀物は精白しないものを食べる。
・身土不二・・その土地で取れた旬のものを食べる。
この二点が原則的なことで、歯の種類により食べ物のバランスを考えたりと、食養の考えはまだまだ深いものが有ります。

医食同源という言葉は東洋思想の影響を受けて生まれたものですが、基本的な考えは「命は食にあり、食誤れば病いたり、食正しければ病自ら癒える」といわれ、
食は薬ということで、薬としての効能がある食べ物を食べようとする考え方で
そのルーツを探ると薬食同源という言い方をしたことも、薬膳ということばもでてきます。 
中国古代には食事治療専門医いわゆる食医といわれる人がいて、王の食事を調理するのに「春に酸を多く、夏に苦を多く、秋に辛を多く、冬に鹹を多く、調えるに甘滑」と五味を重視したといわれます。
先日までNHKで深夜放映されていた「宮廷女官 チャングムの誓い」をご覧になっていた方は記憶に新しいと思いますが、韓国にも昔から伝わる、健康的な食生活についての「五味五色」といった教えがあって、いずれもその教えは東洋の五行思想(五行説)に基づいています。
五行思想では「木・火・土・金・水」の5つの「行」を基本として、季節は順に「春・夏・土用(季節の変わり目)・秋・冬」(五季)、
人の内臓は順に「肝・心・脾・肺・腎」(五臓)、人の感覚は順に「目・舌
・口唇・鼻・耳」(五官)、感情の分類は「怒・喜・思・憂・恐」(五志)
季節や惑星などの自然界から人間の身体や行い、方角や節句等々、
あらゆるものが「五行」にあてはめられて考えられます。
「五味五色」の場合、五行の「木・火・土・金・水」の順に、「酸・苦・甘・辛・鹹(しょっぱい)」(五味)、
「青・赤・黄・白・黒」(五色)にあてはまります。韓国では、5つの色の食材を、5種類の味に味つけした料理を食卓に並べることで、
バランスのとれた食生活を実践されてきました。
韓国の五色の基本は青(緑)は緑野菜、赤は唐辛子、黄は卵黄、白は卵白、
黒は海苔です。
また、日本でも大人気の、1品で「五味五色」の教えを表したものの代表は
キムチです。キムチの場合は、ひと皿で五色の食材が使われ、五味の味もすべて含まれています。

青 白菜の葉の緑部分
赤 唐辛子
黄 白菜の葉の黄部分、ショウガ、ニンニクなど
白 白菜の葉の白部分
黒 塩辛などの薬味類

ということで、「食は命」、もう一度食生活を見直してみたいと思います。