健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

高齢者と循環系

2017年10月25日 18時54分09秒 | Weblog

 

台風21号の爪痕を残したまま、新たに22号の発生で今後の進路も心配されています。

そして、今日の肌寒さから明日はまた気温の上昇ということで、まったく近頃の寒暖差には振り回されますね。

 

さて、今回は高齢者と循環調節についてお伝えいたします。

まず、安静時の血圧は、加齢と共に高くなる傾向があります。

WHO(世界保健機関)の基準では、最高血圧140mmHg以上あるいは

最低血圧90mmHg以上のいずれかに該当する場合を高血圧といいます。

 

高齢者では、最高血圧の上昇が著しいと言われていますが

それは、血管の伸展性が特に低下し、血管の弾力性も低下するので

血管抵抗が高くなるためです。

 

これは、血管を構成する血管壁の肥厚や、伸展性の少ないコラーゲンの増加や

内膜への脂肪の沈着が原因ということです。

 

血圧の変化で注意することは、

 

激しい運動やせき込み、大便時に一時的にいきむことなどは

血圧が急速に上昇します。

また、横になっている姿勢から急に立ち上がった時には

血液は身体の下半身に集まり、脳に行く動脈や、上腕の動脈の

拡張期血圧が、ごくわずかですが一過性に低下します。

成人では15~30秒以内に元の血圧に戻りますが、高齢者では

著しい血圧降下が起こりやすくなります。

これを起立性低血圧、立ちくらみといいます。

 

また、近頃では食後に起こる、食後性低血圧が注目され、高齢になるほど

その度合いが著しいと言われます。

 

更に、興奮しすぎは血圧が変化しますので、これは高齢者にかかわらず

注意したいものです。