私は小児科医なので、成人のワクチンには縁がないのですが、
自分も還暦を迎え対象者に入りつつありますので、
情報をアップデートする必要があります。
ここでは肺炎球菌ワクチンとRSウイルス・ワクチンを取りあげます。
肺炎球菌ワクチンは2024年4月にルールが変更されました。
【肺炎球菌ワクチン】
従来の複雑な「65差異を超える方を対象として経過措置」は2024年3月31に終了し、
以下は2024年4月以降の定期接種のルールです;
接種対象:
① 65歳の方(66歳以降は接種できないので忘れないように!)
② 60〜64歳で、心臓や腎臓、呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方
③ 60〜64歳で、ひと免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方
※ 上記①②③を通して、生涯で1回のみです。
使用するワクチン:23価肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン、ニューモバックスNP®、PPSV23)
※ 過去にこのワクチンを接種したことのある方は対象外です。
次はRSウイルスワクチンについて。
RSウイルスは乳児に重篤な急性細気管支炎を起こすことで有名ですが、
近年、高齢者にも重篤な気道感染症を起こすことが認知され、
それを予防するワクチンが登場しました。
いまのところ定期接種ではなく任意接種という位置づけで、
希望者が自己負担で接種する設定です。