何かが起きているのでしょうか。
文中に「過去3回(1979、82、86年)の全国的な流行」とありますが、感染症ではないので不適切な表現だと思います。
私が医者になった頃、この流行の最後の方で、小児科病棟の大部屋の一つが「川崎病部屋」でした。
■ 川崎病患者2015年に過去最多を記録〜2015~16年の川崎病全国調査成績
(2017年10月10日:メディカル・トリビューン)
2015~16年の2年間における川崎病患者の実態を調査した「第24回川崎病全国調査」の成績が、日本川崎病研究センター川崎病全国調査担当グループで自治医科大学衛生学教室教授の中村好一氏らによって9月28日に公開された。同調査は1970年以降2年に1回行われてきたが、2015年の患者数は過去最高で1万6,323人、罹患率は大規模な流行が発生した1982年よりも高かった。
従来通り男性で高い罹患率
同調査では、2015年1月1日~16年12月31日に小児科を標榜する100床以上の病院および100床未満の小児専門病院を受診した川崎病初診患者について、郵送または電子メールで調査を実施。調査対象は1,881施設で、1,444施設から回答があった(回答率76.8%)。このうち、患者報告は965施設からあった。
その結果、患者数は2015年が1万6,323人(男性9,385人、女生6,938人)、2016年が1万5,272人(同8,675人、6,597人、図)。過去23回の全国調査で報告された患者を含めると2016年末までの患者数は計36万2,710人(同20万9,508人、15万3,202人)になった。
図. 年次別、性別患者数・罹患率

(第24回川崎病全国調査成績)
2015年と2016年の罹患率(0~4歳人口10万対)はそれぞれ330.2人(男性371.2人、女性287.3人)、309.0人(同343.2人、273.2人)で、2015年の罹患率は過去最高だった。
患者数の男女比は1.33、罹患率の男女比は1.27で、いずれも男性の方が高く、これまでの結果と同様であった。
罹患率が著明に上昇
患者数の年次推移を見ると、過去3回(1979、82、86年)の全国的な流行を経た後、1995年ごろから年々増加している。2010年には1万2,755人と1986年の流行年(1万2,847人)とほぼ同数に達した。2013年以降は1万5,000人を超え、過去最大の流行が見られた1982年(1万5,519人)を超えた。
その後も患者数は増加し続け、2015年には患者数、罹患率ともに過去最高を記録した。2016年には患者数がやや減少(1万5,272人)し、1982年とほぼ同数であったが、罹患率(0~4歳人口10万対330.2人)は1982年(同196.1人)の1.58倍と著明に上昇している。その理由として少子化の影響で罹患率を算出する際の分母となる0~4歳人口が減少したことが挙げられる。
患者数の月別、季節別の推移を見ると、過去6年間はほぼ同様の季節変動が見られ、秋季(9~10月)に少なく、春季~夏季に増加が見られた。2015年1月には過去最高の患者数であったが、2016年は夏季(6~7月)に少なく、秋季(10~11月)に増加が見られた。
患者数の年齢分布を見ると、3歳未満の割合が全体の64.1%(男性65.1%、女性62.7%)を占めていた。2015年、2016年の性・年齢別の平均罹患率を見ると、出生直後は低いが、生後9~11カ月時にピーク(人口10万対、男性598.3、女性431.9)に達し、その後は年齢と共に減少する、一峰性の分布が認められた。この傾向はこれまでと同様であった。
文中に「過去3回(1979、82、86年)の全国的な流行」とありますが、感染症ではないので不適切な表現だと思います。
私が医者になった頃、この流行の最後の方で、小児科病棟の大部屋の一つが「川崎病部屋」でした。
■ 川崎病患者2015年に過去最多を記録〜2015~16年の川崎病全国調査成績
(2017年10月10日:メディカル・トリビューン)
2015~16年の2年間における川崎病患者の実態を調査した「第24回川崎病全国調査」の成績が、日本川崎病研究センター川崎病全国調査担当グループで自治医科大学衛生学教室教授の中村好一氏らによって9月28日に公開された。同調査は1970年以降2年に1回行われてきたが、2015年の患者数は過去最高で1万6,323人、罹患率は大規模な流行が発生した1982年よりも高かった。
従来通り男性で高い罹患率
同調査では、2015年1月1日~16年12月31日に小児科を標榜する100床以上の病院および100床未満の小児専門病院を受診した川崎病初診患者について、郵送または電子メールで調査を実施。調査対象は1,881施設で、1,444施設から回答があった(回答率76.8%)。このうち、患者報告は965施設からあった。
その結果、患者数は2015年が1万6,323人(男性9,385人、女生6,938人)、2016年が1万5,272人(同8,675人、6,597人、図)。過去23回の全国調査で報告された患者を含めると2016年末までの患者数は計36万2,710人(同20万9,508人、15万3,202人)になった。
図. 年次別、性別患者数・罹患率

(第24回川崎病全国調査成績)
2015年と2016年の罹患率(0~4歳人口10万対)はそれぞれ330.2人(男性371.2人、女性287.3人)、309.0人(同343.2人、273.2人)で、2015年の罹患率は過去最高だった。
患者数の男女比は1.33、罹患率の男女比は1.27で、いずれも男性の方が高く、これまでの結果と同様であった。
罹患率が著明に上昇
患者数の年次推移を見ると、過去3回(1979、82、86年)の全国的な流行を経た後、1995年ごろから年々増加している。2010年には1万2,755人と1986年の流行年(1万2,847人)とほぼ同数に達した。2013年以降は1万5,000人を超え、過去最大の流行が見られた1982年(1万5,519人)を超えた。
その後も患者数は増加し続け、2015年には患者数、罹患率ともに過去最高を記録した。2016年には患者数がやや減少(1万5,272人)し、1982年とほぼ同数であったが、罹患率(0~4歳人口10万対330.2人)は1982年(同196.1人)の1.58倍と著明に上昇している。その理由として少子化の影響で罹患率を算出する際の分母となる0~4歳人口が減少したことが挙げられる。
患者数の月別、季節別の推移を見ると、過去6年間はほぼ同様の季節変動が見られ、秋季(9~10月)に少なく、春季~夏季に増加が見られた。2015年1月には過去最高の患者数であったが、2016年は夏季(6~7月)に少なく、秋季(10~11月)に増加が見られた。
患者数の年齢分布を見ると、3歳未満の割合が全体の64.1%(男性65.1%、女性62.7%)を占めていた。2015年、2016年の性・年齢別の平均罹患率を見ると、出生直後は低いが、生後9~11カ月時にピーク(人口10万対、男性598.3、女性431.9)に達し、その後は年齢と共に減少する、一峰性の分布が認められた。この傾向はこれまでと同様であった。