かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

検察には、一検察官のしでかした特異な事例で片付けてしまわないように取り組んでもらいたいものです。

2010-09-21 22:36:06 | Weblog
 今日も昼間は少しムシムシした一日でしたが、明日の雨で空気が本格的に秋へ入れ替わるのだそうです。朝夕は随分涼しくなってきましたが、ようやく昼間も秋らしい爽やかさを堪能できる様になるんでしょうか。

 さて、今日一番驚いたニュースは、厚生労働省元局長さんや大物政治家さんが関与して起こしたとされた、障害者団体向け割引郵便制度を悪用した偽の証明書発行による郵便不正事件、その事件の証拠として押収されたフロッピーディスクのデータが、検察の想定した事件の構図にあわせて改竄されていた疑いがにわかに出てきて、事件の主任を務めた大阪地検特捜部検事殿を逮捕した、というものでした。地検特捜部といえばこれまで正義の御旗を振りかざし、巨悪、とされた色々な事件に切り込んでいた善の象徴。その正義の味方が、自らのシナリオに沿って事件を解決するために、証拠をでっち上げるなど、一体どこの国の秘密警察なのか、と耳を疑い目を覆うようなニュースでありました。一応、ご本人は誤ってデータを書き換えてしまった、と故意に捏造したのではなくあくまで取扱い上のミスだった、と主張されている由ですが、まあいずれそのあたりは、証拠改竄事件の進展で明らかにされることもあるのでしょう。それにしても、一番かわいそうなのはそんな検察の稚拙とすら言える一人芝居で犠牲になったこのキャリア官僚の方で、地位を棒にふり、名誉を失墜させられたのを、検察は一体どうやって償うつもりなのでしょうか? 検察官とは言え人間なのですから、時には間違うことも無いとは言えないでしょうが、これは最悪の場合、間違いではなく検察の権威を傘にきて故意に陥れた事になり、この検察官個人の罪であると同時に、そんなことを許した検察という組織自体の罪でもあるはずです。特に、何故この検察官がそんなことをしでかしてしまったのか、個人的な素養を問う必要ももちろんあるのでしょうが、かつてのJR福知山線事故のように、組織そのものにそういうことを許してしまう土壌が無かったのか、大いに猛省して厳正なる捜査を行っていただかねばなりません。ある意味絶対正義であるべき検察の権威と信用が全く地に落ちてしまったという事自体が、我が国に計り知れない損失と害悪をもたらしかねないという点で、検察全体に課せられた重石は限りなく重いと感じます。


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