かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

稲刈り後の野焼きは止めて、というのは簡単なものの、それなりに事情もあってのことで話が難しいです。

2019-10-27 19:01:47 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温は15.4℃、最高気温は22.7℃、五條市の今朝の最低気温は13.3℃、最高気温は21.3℃でした。今日こそ爽やかな秋晴れを期待したのですが、残念ながら曇りがちの空模様で、日差しはほんの僅かしかありませんでした。今年はなかなかスッキリした晴れの日が無い秋ですが、やたらと気温高めで推移してたり強力な台風が遅くまで続いたりしていたことからしても、気候が随分と変わってきているのかもしれません。天高く馬肥える秋、と言われる秋晴れは果たしてお目にかかれるのでしょうか。

 さて、そろそろ遅めの稲刈りも終わって、残ったわらを焼いたり籾殻をくん炭にする野焼きが始まる季節になってきているようですが、それで発生する煙が、交通の妨げになり危険であることや、喉などがやられる健康被害などで、農家が非難される事態も起きているようです。農家の高齢化も進み、人手も足りませんし、昔のようにわらで縄やわらじなどを作ったりすることもなくなりましたし、ただの産業廃棄物となってしまってはその処理を何とかせざるを得ないのでしょう。確かに車で走っていて、前が全く見えなくなるくらい濃密な煙に巻かれて思わず減速したりする場合もたまにありますから、道の際で焼くのは勘弁して欲しいと思うこともあります。
 ただ、この手の問題は藁焼きの煙だけではなくて、色々と発生しているのは確かで、結局は農地と住宅地など農業以外の生活空間が昔と比べ接近しすぎているのが問題なのでしょう。また先日の台風による大雨でも、かつてはたくさんあった水田が調整池の機能を発揮してひどい水害にはなりにくかったのが、今はそういったところも住宅地になったりするなどで機能を失っているのが、水害発生の一因になっているという専門家の話もありましたが、これなどを見ても農業の現場と都市住民の生活の場があまりに無秩序に接近していると言えるかもしれません。
 家庭菜園とか畜産業とか、わらを必要としているところは結構あって、稲架掛けなどしてしっかり乾かして然るべきルートに乗せればそれなりに捌けるはずなのですが、なかなかそんな手間を掛ける人手もなくて、結局焼くより無い、という状況に陥っているようです。流通側でなんらかの手立てがあればちょっとしたビジネスチャンスになるのかもしれませんが、農家側と利用者側とそれぞれの事情を把握して調整できるヒトが必要です。農水省もそういう専門家を育てるような事業をやってみてはどうかと思いますが、難しいのでしょうか?

コメント
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