自分の妄想を「そうに違いない」と思い込んだ上でそれをテレビで放言するなんて、毒舌を売りにする前にまず学ぶべきことがあると思います。

　奈良市の今朝の最低気温は１６．９℃、昼の最高気温は２９．２℃、五條市の今朝の最低気温は１６．９℃、昼の最高気温は２８．９℃でした。９月最終日の今日は、朝から良い天気でした。雲は多めでしたが日差しがよく届き、気温も久しぶりに暑いと感じるくらいには上がりました。もっとも空気は冷たく、日陰だとひんやりと冷えた感じがします。日が落ちるのもますます早くなって来ていますし、いくら日中の気温が高かろうと、季節は確実に進んでいることを実感致します。

　さて、終わってもなかなか静かにならない安倍元総理の国葬儀関連のニュースですが、テレビ朝日の玉川徹氏による番組での暴走は、マスコミ史に残る一大失言だったように思われます。
感動的な言辞で参加者に思わず拍手をさせたという菅前総理の弔辞に対して、式を仕切った電通による演出説を執拗に唱えた末、結局翌日にはそれが根拠のない自分の妄想だったと全面的に謝罪に追い込まれるとは、ブーメランが得意な某政治家のお歴々でもなかなか観られない醜悪な姿でした。
　さらになんと言っても、自分が「演出側の人間としてテレビのディレクターをやってきましたからね。それはそういう風に作りますよ」とテレビがマスゴミと揶揄されるようになった原因を自ら認めて誇らしげに語るに至っては、少なくとも報道に携わる人間としては見事過ぎる自殺を演じたと思わざるを得ません。単なる言い間違いや勘違いではなく、自分の考えとして妄想猛々しい虚言を天下の公器で広めてしまったのですから、一言謝ったくらいではさすがに済まないのではないでしょうか。もはやワイドショーという娯楽番組だからというだけでは擁護しきれないと思うのですが、とりあえずこれからざっと１週間ばかりの状況は、テレビ局が自浄作用を示すことができるかどうかの試金石になるのではないかと思われます。
　機知に富んだ魅力ある毒舌を駆使するヒトもいますし、毒舌を売りにするのは別段悪いことではないと思います。故に氏のキャラ付けは好きにしたら良いと思うのですが、もはや現代は川口浩探検隊を娯楽として楽しむ時代では無いのですから、プロとしてせめて自分の発言の根拠くらいはしっかり押さえてからカメラの前で語るようにすべきであろうと思います。