![小物入れ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/8c/588191ec318a9c8b6fe252e701c9412b.jpg)
雨と風の強い一日。 明日が 人間ドッグの日だと なんだか 落ち着かず…
小物作りでもしましょうかと、ちょっと前友人からもらった小さな入れ物が気になって 気に入って。
同じ形のものを作ってみようとしましたが、挫折
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock1.gif)
残念ながら 途中放棄
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
そこで 気持ちを切り替えて ネットで手に入れた 麻の葉柄の袷の着物を解くことに。
![麻の葉の着物 柿色](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/5f/5f68a936a46614a70cd1ef8eb71c8ad0.jpg)
ほとんど着ていないし 身丈 裄もちょうど良いものでしたが、少し派手?
かなり派手?
解いて 洗い張りに出して 道中着でも作ろうかなと考えました。
裾の八掛けも部分的に 汚れていました。(ほんの少々)
そで口布も ほんのりうっすら 着た名残があり…
さぁ、解きます。
人様が仕立てた物を 逆の順序で解いていくと どんな人が仕立てたのか、どんな仕立て方をしたのか、など
いろいろ面白く 役に立つのです。
今回は ざっと見て 掛け衿を外すことに。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0125.gif)
![掛け衿](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/06/bb4dd3f1b187793de8840d04b91fc4b7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0126.gif)
これで 掛け衿がとれました。(今回の場合)
![掛け衿の両側をはずす](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/6d/d0b4f779fd2d2989c0b80c3bfbf503d5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0127.gif)
![三つ衿芯を外す](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/03/61776db7d13b01374477e5b2ffe50c3c.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0128.gif)
そこで この中とじを解きます。 この仕立て方は 私が解いたものでは 二つ目です。
最初の一枚は 亡き母が姉からもらったというものでした。
それはそれは きれいに仕立ててあって、「これがプロの技か
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0160.gif)
![衿の中とじを解く](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/27/98f7a59fb95adaf47d7d6b43a8b688c2.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0129.gif)
![褄下](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/dd/da4cc6990d66778c6988ae0602d1899b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0130.gif)
以前、真綿をうすーく伸ばしたふき綿を解いていて見たことがありますが、これは それ専用に作られたものみたい。
![裾のふき綿芯](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/45/1dba090a1ddcd29efad1567e605908c5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0131.gif)
衽 脇 背の中とじをほどきます。
![衽の中とじ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/9f/febc0a4d76540e29c33eecbe5e40349a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0132.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/atten.gif)
なんと袖の前後、身八つ下の 合計六か所にとんぼの補強がしてあります。
![補強の為のとんぼ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/cf/3ee70741b8e2d3cf971aed33d09e568d.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0133.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
これだけで、一時間近く要してしまいました。
![身八つのとんぼ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/89/5b850d19011e6a804e943ee4f85bf4f0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0125.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0134.gif)
袖を外し、身八つを解き、裾のとじをほどきます。
袖も解いて、表の解きは終わり。
![表の解き上がり](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/cf/10f3129695e0ddd10e9d5c78854d9eec.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0125.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0125.gif)
この着物は それぞれ裾まわしと胴裏をはいでから、背縫い、脇縫い、衽付けがしてある仕立てでした。
新しい胴裏を並べて置いてみると 解いたものがかなり古い着物であることが 胴裏の変色でわかります。
![裏ものの解き上がり](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/3e/c1ee2b0884c747b839c793ff3eaf4443.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0125.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0126.gif)
![ふき綿芯](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/15/f948cf1b11cf7227508e618b1c140d01.jpg)
解くのに要した時間は 三時間ぐらい。 とんぼに苦労しました。
仕立てた方は どんなに着ても袖付けがほころびないようにと 心をこめてていねいにとんぼをつけたのでしょう。
でも 掛け衿は 着た時の折り目さえ残っておらず、一度袖を通したぐらいの ほとんど新しいものでした。
表は 自分でスチームアイロンをかけてみようと思います。
縫い目やスジが消えたら、そのまま 仕立て直しできそうです。
八掛けは 洗い張りに出しましょう。