★家定の絶望
今回はうつけのふりをしていた家定(堺雅人)の真実が明らかに。
それはせつなく哀しい姿だった。
明晰すぎる彼はこの国と幕府の行く末を見抜いている。
攘夷を貫けばこの国は侵略される。
開国すれば開国派・攘夷派で国はふたつに割れて内戦が起こる。
幕府はいずれの道をとっても滅びるしかない。
侵略されればもちろんだが、内戦が起こっても現在の幕府には収める力がないと思っているのだ。
家定が世継ぎに悲観的なのもそのためだ。
世継ぎは時代にのみ込まれ不幸になるしかない。
また家定には深い絶望があった。
政争の中で毒をもられた現実。
自分のことしか考えないまわりの人間の現実。
それらが「誰も信じない」という人間不信に陥らせる。
ボロボロの体が彼に人間不信を確信させる。
家定がうつけのふりをした理由はこうだ。
自分が何らかの政治的行動を起こせば自分の命が危ない。醜い現実を直視しなければならない。
だったら花やアヒルを見ていた方がいい。
大地震が起り婚礼のことを話題にされた時、家定は怒ったが、彼には人の痛みがわかるガラスの感性がある。
自分は戦乱で人が苦しむ姿を見たくない。
篤姫(宮崎あおい)が責めた様に家定は戦乱を避けるため将軍として政治を行うべきだが、彼の明晰さと絶望は彼に「何をしても無駄だ」と思わせている。
何と深い人物造型だろう。
明晰さと絶望、絶望ゆえのうつけ。
堺さんは役者として演じ甲斐があるでしょうね。
さてそんな家定の心をほぐすのが「妻」としての篤姫でしょうが、彼女は夫を助ける妻となりうるか?
時代は動き始め、いよいよ大河ドラマらしくなってきた。
※追記
家定が篤姫に本当のことを話したのは、篤姫が自分の使命を正直に話したから。
彼の明晰さは腹に一物ある篤姫を見抜いていた。
彼女は本当に姿を見せていない。
そんな人間は信じられないと思い遠ざけていた。表面的に接していた。
これも深い。
家定様、素晴らしすぎる!
今回はうつけのふりをしていた家定(堺雅人)の真実が明らかに。
それはせつなく哀しい姿だった。
明晰すぎる彼はこの国と幕府の行く末を見抜いている。
攘夷を貫けばこの国は侵略される。
開国すれば開国派・攘夷派で国はふたつに割れて内戦が起こる。
幕府はいずれの道をとっても滅びるしかない。
侵略されればもちろんだが、内戦が起こっても現在の幕府には収める力がないと思っているのだ。
家定が世継ぎに悲観的なのもそのためだ。
世継ぎは時代にのみ込まれ不幸になるしかない。
また家定には深い絶望があった。
政争の中で毒をもられた現実。
自分のことしか考えないまわりの人間の現実。
それらが「誰も信じない」という人間不信に陥らせる。
ボロボロの体が彼に人間不信を確信させる。
家定がうつけのふりをした理由はこうだ。
自分が何らかの政治的行動を起こせば自分の命が危ない。醜い現実を直視しなければならない。
だったら花やアヒルを見ていた方がいい。
大地震が起り婚礼のことを話題にされた時、家定は怒ったが、彼には人の痛みがわかるガラスの感性がある。
自分は戦乱で人が苦しむ姿を見たくない。
篤姫(宮崎あおい)が責めた様に家定は戦乱を避けるため将軍として政治を行うべきだが、彼の明晰さと絶望は彼に「何をしても無駄だ」と思わせている。
何と深い人物造型だろう。
明晰さと絶望、絶望ゆえのうつけ。
堺さんは役者として演じ甲斐があるでしょうね。
さてそんな家定の心をほぐすのが「妻」としての篤姫でしょうが、彼女は夫を助ける妻となりうるか?
時代は動き始め、いよいよ大河ドラマらしくなってきた。
※追記
家定が篤姫に本当のことを話したのは、篤姫が自分の使命を正直に話したから。
彼の明晰さは腹に一物ある篤姫を見抜いていた。
彼女は本当に姿を見せていない。
そんな人間は信じられないと思い遠ざけていた。表面的に接していた。
これも深い。
家定様、素晴らしすぎる!