平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ホカベン 最終話

2008年06月19日 | 職業ドラマ
★杉崎さん!
 この作品は杉崎(北村一輝)がかっこいい!
 魅力的な人物というのは公明正大で正論をストレートに言う灯(上戸彩)ではなく、正論を斜に構えて言う杉崎の様な存在なのだ。
 おまけに灯などより物事を深く考えていて、灯を遠くから見守っている。
 
 女性ふたりにひじ鉄を喰らうのもいい。
 灯からは「サングラスかけるとチンピラみたいですよ」と言われる。
 そう言われてはずす所がかわいい。
 しおり(戸田菜穂)には裁判の後温泉に行こうと言うが、断られる。
 このモテそうでモテない男の美学。

 極めつけは灯との最後の言葉。
 「私は杉崎さんの様な弁護士になります」と言われて「そいつはお気の毒に」。
 シャイなんですね。
 「杉崎さんの様な弁護士になります」と恥ずかしがらずに言える灯もすごいけど。

★弁護士とは?法律とは?
 今回は弁護士の根幹に関わる事件。

 「依頼人のためなら法律を駆使して守るのが弁護士」
 「黒を白にするのが弁護士」
 でも
 「依頼人が再び犯行を犯したら守ったことは正しいのだろうか?」 
 「黒を白にすることは正しいのだろうか?」
 という疑問が残る。
 灯の戦いは「黒を白にした犯罪者が再び犯罪を犯した時の弁護士」の責任。
 だがそのことで弁護士がいちいち訴追されていたら、すべての弁護士が訴えられることになる。
 司法の混乱。
 難しい問題だ。
 結局、作者もその結論は避けた様子。
 裁判官は「主文……」と言った所でカット。
 まあその結論よりも弁護士のあり方に異を唱えたことに灯の行動の意味があったのでいいのですが。
 今の世の中には間違っていることに異を唱える人が少ない。
 例えば『居酒屋タクシー』。
 公務員の中に「これは間違っているんじゃないか」と声をあげる人はいなかった。
 灯の様に声をあげる人が増えてくれれば、世の中は少しずつよくなっていくのに。 

★いい言葉
 作品中には実生活にも応用できるいい言葉があった。
 「自分で自分の仕事に胸を張れなくなったらつらい」
 「自分をごまかすのはやめませんか?これ以上続けたら自分自身に胸を張れなくなります」
 「信じようと思った人をとことん信じる。信じた結果について責任をとるのは当然」
 「世の中で一番強いのは暴力」→「私は弁護士。暴力には負けない」
 「法律とは人の想いを守るためのもの」→応用して「仕事とは人の想いを守るためのもの」。


コメント
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