平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

最後の恋の始め方

2008年08月31日 | 洋画
 ヒッチ(ウィル・スミス)は恋愛コンサルタント。
 彼の多くのアドバイスでモテない男の恋愛を成功させてきた。
 現在扱っているのは、さえない男・アルバート(ケヴィン・ジェームズ)のコール財団のセレブ、アレグラ(アンバー・ヴァレッタ)への恋。

★この作品で描かれるヒッチの恋愛アドバイスは次の様なもの。
・彼女の注意を引け!インパクトのある出会いを!
・彼女のことを理解し、彼女のために戦え!
・自分には他の男にはない魅力があるのだと自信を持て!
 男性誌などで一般的に言われていることなので文章にするとイマイチだが、さえない男アルバートの具体例で見せられると、うなずいてしまう。

 またヒッチがアドバイスするキスの仕方はこう。
・デートが終わって彼女を家のドアまで送って行った時、すぐ鍵穴に鍵を入れず鍵を探していたらキスを待ってるサイン。
・キスは男性が90%の距離まで顔を近づけ、女性が残り10%の距離を縮めてくるまで待つ。
 これが現実に当てはまるかどうかはわからないが、練習でヒッチとアルバートが男同士でキスをするシーンなどは笑ってしまう。

★この様に描かれる恋愛テクニック
 しかしテクニックだけでは恋愛は成立しない。
 最後の決め手となるのはやはり『相手を真剣に愛する心』。
 これがこの作品のドラマ部分になっている。

 ヒッチは恋愛の達人でありながら、ゴシップ記事専門の新聞記者・サラ(エヴァ・メンデス)の気持ちを得ることができない。
 それはヒッチが本心をぶつけることに臆病だったからだ。
 ヒッチが身につけた恋愛テクニックもその臆病さを補うためのもの。
 テクニックを使うヒッチのことをサラは詐欺師と思ってしまう。
 恋愛にはインパクトのある出会いや演出が必要だが、『詐欺師』と『恋人』を分かるのはやはり『相手を思う心』だ。
 それはさえない男・アルバートの恋も同じ。
 ヒッチとアルバートは無器用に自分の気持ちをぶつける。

★この物語は『テクニック』と『愛する心』の物語
 さえない男・アルバートはヒッチの『テクニック』を使ってセレブのアレグラとの恋がうまくいくが、うまく行った理由は実はヒッチの『テクニック』ではなく、アルバートがアレグラのことを『真剣に愛していた』から。
 現にアレグラがアルバートのことを好ましいと思った部分はヒッチが行ったアドバイスとは違った部分だった。←この作劇はうまい。
 『テクニック』はアルバートに積極的行動をさせるためのきっかけだったのだ。(ヒッチのコーチがなければアルバートはアレグラのことをただ遠くから見ていただけだろう)


 それにしてもアメリカの恋愛映画はおしゃれですね。
 無器用な恋愛を描いていてもジメジメしない。


コメント
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