平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

天地人 第31回「愛の花戦」

2009年08月03日 | 大河ドラマ・時代劇
★菊姫役の比嘉愛未さんの演技が良かった。
 京で景勝(北村一輝)に再会。
 その抑えたうれしそうな顔ですべてが伝わった。
 他のシーンは退屈だったが、このシーンは引き込まれた。

 それにしても菊姫はどうして北政所(富司純子)に反発したんだろう?
 同じ子のない正室として共感しうる部分はあるはず。
 北政所は「自分に出来ないことは他に任せればいい」と覚ってしまったが、菊姫はまだ若く、その心境に達していなかったということか?
 子がなくても北政所の地位は豊臣家で揺るぎない地位にあることへの反発か?
 あなたはそう言うけど豊臣家で尊敬されている、でも私は上杉家で肩身が狭いのよ、みたいな。
 この菊姫の心情は面白い。
 でも、こうした複雑な心情を視聴者にあれこれ考えさせなければ伝わらないのはイマイチ。
 何も考えずに見ていると、菊姫がわがまま、ヒステリーを起こしているようにも見える。
 
★兼続(妻夫木聡)は相変わらずですね。
 昨年の篤姫と比べてみると一目瞭然。
 篤姫は疑問に思っていること、間違っていると思うことは、たとえ上の地位の人間、たとえば主君・島津斉彬であってもしっかり言った。
 篤姫が言ったのは地方の一大名で、兼続は天下人という違いがあり、歴史のリアルとしてあり得ないのかもしれないが、何らかの形で<朝鮮出兵>に関してひと言言うのが主人公。
 「天地人」の後のTBS「官僚たちの夏」でも白熱の交渉バトルがあった。
 コンピュターの輸入規制撤廃についての議論。
 この議論で庭野(堺雅人←「篤姫」の家定様)は辞書を引きながら、IDNの副社長と交渉した。
 高層ホテルの窓を指さし「交渉決裂ならここから飛び降りる覚悟がある」と言って交渉した。
 まさに必死、命を張っている。
 交渉先の外国人副社長からは「サムライだ」と言われた。

 ところが兼続は……。
 命を張っていない。
 三成(小栗旬)にチラッと意見するだけ。
 しかも三成に丸め込まれてしまう。
 全然「サムライ」でない。
 篤姫は納得しなければ前に進まなかったが、兼続は疑問を持っていても前に進んで朝鮮へ行ってしまう。

 これだから兼続は主人公ではないのですよ。
 物足りないのですよ。

 名護屋城のCGだけが見応えがあった。


コメント (2)
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