平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

龍馬伝 第40回「清風亭の対決」

2010年10月04日 | 大河ドラマ・時代劇
 そうそう、今回のような龍馬(福山雅治)を見たかった!

 <大政奉還>というほとんど不可能な戦略を行うために後藤象二郎(青木崇高)と交渉する龍馬。
 後藤は最初居丈高で、龍馬を薩長との橋渡しをする道具としてしか考えていない。
 あくまで自分に奉仕する下士のひとりという扱い。
 しかし龍馬は単なる橋渡しを断り、本題に入る。
 <大政奉還>を説き、「土佐が新しい日本の要になるべきだ」と主張する。
 それを理解しなければ「土佐も容堂公も大馬鹿じゃ!」と一喝する。
 まさに白刃の下での必死の交渉。
 <薩長同盟>締結の交渉はイマイチだったが、今回は本当に緊張感があってよかった。
 後藤の下につくのではなく、あくまで対等という姿勢を貫くのも格好いい。
 随所随所で挿入される弥太郎(香川照之)、お元(蒼井優)の不安や驚きの表情も効果的だ。

 というわけで繰り返しになるが、僕はこういう戦略家でタフネゴシエイターの龍馬を見たかった。
 シーズン3あたりからこういうふうに描いてくれたらよかったのに。
 緊張のシーンから一転してリラックスシーンになる、ラストのお龍(真木よう子)との膝枕シーンもメリハリがあってよかった。まさに緊張と弛緩。
 今回の唯一の欠点をあげれば、後藤が急に賢くなっていること。
 今までの後藤の描かれ方って、深謀遠慮も何もない、ただプライドと上士の力をふりかざすだけの男だった。
 今までの描き込みがなかったことが残念。

 それと主人公が立つ格好いいシーンって派手なアクションシーンだけではないんですね。
 前回の高杉(伊勢谷友介)の着流しと三味線で戦うシーンも格好よかったけれど、今回の龍馬も格好いい。
 特に今回は座って交渉しているだけなのに。

 今回の話は再放送をハードディスクに録画して保存版にしようと思います。

※追記
 「才谷梅太郎なんて人、ウチは嫌いや」
 このお龍さんのしゃべり方いいですね。
 拳銃を撃つお龍さんも。
 やはり真木よう子さんは大した女優さんだ。

 お元の蒼井優さんもあんなに童顔なのに色気がある。
 弥太郎の香川照之さんに負けていない。
 また次のせりふ。
 「この世の中なんて大嫌い。何もかもなくなってしまえばいい」
 こういう激しいせりふをサラリと言ってのけてしまうなんて。
 凡庸な役者さんだったら、憎しみの表情やただの抑揚のないせりふになったりする。


コメント (6)
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