平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

フリーター、家を買う。~ありのままの自分を認めることからすべては始まる。

2010年10月20日 | その他ドラマ
 武誠治(二宮和也)の成長物語。
 誠治の感性って実は正しいんですよね。
 バカな新人研修、言ってることとやってることが矛盾している上司、おべっかを使うやつがモテはやされる。
 飲み会だって楽しくないのなら出なければいい。それを協調性や慣例のもとに強要する社会。
 会社を辞めてフリーランスになった僕としては誠治の反抗はよくわかる。
 人間には組織型人間と非組織型人間がいて、誠治は後者なのでしょう。
 だから誠治は「自分はダメなやつだ」「社会の不適合者だ」などと思ってはいけない。

 ただ、そんな誠治だから学ぶべきことはある。もっと自分を知る必要はある。
 たとえば、父親(竹中直人)に言われた「プライドだけが高くて無能なやつ」という言葉。
 このことは素直に受け入れなければならない。
 実際、プライドが高くて土木の仕事なんかを見下しているわけだし、パソコンの技術も試験を受けている他の人間に比べたら劣っている無能力者。
 この客観的な自分を認めることからすべては始まる。
 <プライドが高くて無能な自分>を認めて何とかしようとあがくことから進歩が始まる。
 そこに留まっていたら本当に<根気のない負け犬>になってしまう。

 ところで、今回誠治は大きく進歩した。
 何しろ「いつだって母さんが笑顔で見守っていてくれた」ことに気づいたのですから。
 これは大切なこと。
 普通に会社勤めをしていたら母親が歳を取って亡くなるまで気づかなかったかもしれない。自分は母親なんか関係なく自分の力で生きてきたと思って。

 <自分のまわりに起こることはすべて意味がある>
 父親の苦言は自分は<プライドが高い無能力なやつ>という認識をさせてくれたし、母親の鬱病は<母親の愛情>を確認させてくれた。

 さあ、これから誠治の本当の戦いが始まる。
 彼は無器用だからさらにいろいろな所で頭をぶつけていきそうだが。
 脚本は「僕の生きる道」の橋部敦子さん。
 有川浩さんの原作があるらしいが、こういう成長ものは橋部さん、上手いですね。
 サバサバした香里奈さんにも期待!


コメント (6)
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