平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「見知らぬ共犯者」~何の力もない人間がどう闘えばいいのですか?

2014年02月13日 | 推理・サスペンスドラマ
 殺人の汚名を着て、マスコミに話題になることで評論家・山路を告発した大倉修司(中山仁)。
 彼は右京(水谷豊)にこう訴える。
「何の力もない人間がどう闘えばいいのですか?」

 マスコミや影響力のある評論家は<大きな権力>だ。
 大きな権力は簡単に個人を潰すことができる。
 世論もそれに乗せられて、バッシングを始める。
 大倉の言葉は、そんな現実への怒りの表明だ。
 最近ではブログやツイッターという発信ツールがあるから<個人>もかろうじて闘えるが、それにも限界があり、マスコミが取り上げなければ大きなうねりにはならない。
 そうなると、大倉のように自らが罪をかぶって、マスコミを逆利用するしかない。

 個人の純粋な思い。
 俳優の有村亮(天野浩成)は、自分の演技力を認めてもらうために5年間ロンドンで必死に努力してきた。
 自殺した大倉の娘・奈津(中山絵梨奈)は、目をキラキラさせて、女優になって有村と共演する夢を語った。
 しかし、それを踏みにじる大きな力。
 権力は個人の純粋な思いなど、簡単に押しつぶしてしまう。

 今回の件で、有村と大倉が捕まってしまったことも象徴的だ。
 個人は闘って、破れて、<法の裁き>を受ける。
 有村は<演劇の神様の裁き>も受けた。
 もちろん、殺人は罰せられるべきものなのだが、現実の理不尽さも感じさせる。
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