平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

東京都美術館が政治批判をした作品を撤去要求~美術館の矜持はどこに行った?

2014年02月21日 | 事件・出来事
 東京都美術館が、靖国参拝をした批判した彫刻家・中垣克久氏の作品を撤去要求した。

 作品のタイトルは
<時代の肖像-絶滅危惧種 idiot JAPONICA 円墳->
 なかなか刺激的なタイトルである。
 ここには次のような手書きでメッセージが書かれている。
<憲法9条を守り、靖国参拝の愚を認め、現政権の右傾化を阻止し、もっと知的で思慮深い政治を求めよう>

 素晴らしいメッセージだ。
 共感する。
 もちろん、これに異論を唱える人もいるだろう。
 だが、日本は<表現の自由>の国だ。
 異論・反論を含め、さまざまな意見が出ていいし、さまざまな表現があっていいはずだ。

 問題なのは、<撤去>や<作品改変>の求めた東京都美術館の姿勢だ。
 美術館って所は、文化の発信地である。
 表現の自由を第一義とし、さまざまな文化芸術を守るべき場所である。
 そんな場所がどうして政治的な圧力、空気に屈するのか?
 批判を怖れてなぜ自主規制をするのか?
 文化芸術を身を挺して守るのが<美術館の矜持>ではないのか?

 今の世の中は本当におかしくなっている。
 学校の図書室からの『はだしのゲン』の撤去。
 都内の図書館での、何者かに拠る『アンネの日記』294冊の破損。
 そして今回の撤去要求。

 大丈夫か?
 今回の東京都美術館のような自主規制がどんどん世の中を息苦しくしていく気がする。
 それに体制迎合の無難なおとなしい作品ほどつまらないものはない。

 

コメント
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