平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

Dr.倫太郎~もう、がんばらないで……、あなたは何も悪くないんです

2015年04月16日 | 職業ドラマ
 日野倫太郎(堺雅人)は言う。
「がんばるな」
 そうですよね、無理をしてがんばらなくてもいいんですよね。
 これで心が壊れてしまっては元も子もない。
 もちろん、前向きで「がんばりたい」と思っている時はがんばればいいんですけど、そうでない時は心が悲鳴をあげている。
 休もう、逃げよう、がんばらない自分を肯定しよう。

 でも一方で、がんばらないと簡単に蹴落とされるのが現代社会。
 休めば、少なくとも会社の評価は下がる。
 勝ち組、負け組のレッテルを貼られる。
 で、いったん落ちると這い上がるのは大変。
 なかなか這い上がれないばかりか、昨今ではバッシングも。
 現在は、生産性第一の、寛容さをなくした、やさしくない社会ですからね。

 格差社会。
 競争社会。
 バッシング社会。
 不寛容社会。
 差別社会。

 <バッシング><不寛容><差別>という傾向は、<国家主義>が高まると、ますます強くなっていくでしょうね。
 お国の役に立たない人間は叩かれるっていう傾向に。
 現に安倍さんのお友達で、保守派の論客の金美齢なんかは「子供を産まない女性は批判を受けて当然だ」みたいな発言をしているし。


 夢乃(蒼井優)のように別の人格を演じてしまう、というのもつらいですよね。
 社会生活において、人は多かれ少なかれ別の人格を演じていると思いますが、それが過度になると、やはり心は悲鳴をあげる。
 劇中、倫太郎が、精神科の教授の宮川の悪口を叫ぶシーンがありましたが、こうやって心の中をさらけ出さないと、どんどん心の澱は溜まっていく。

 心が悲鳴をあげている時代。
 こんな時代だからこそ、心の拠り所を見つけたいですね。
 過呼吸で倒れて救急車で運ばれたOL阿川繭子(近藤春菜←個性派のいい女優さんになりそうですね)が、まず求めたのが倫太郎。
 繭子にとって倫太郎は〝心のオアシス〟だったんでしょうね。

 自分にとって、心の拠り所になる人や場所や価値観って何なのだろう? と考えてみたくなりました。

コメント
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