『覇権か、生存か』
ノーム・チョムスキーの本のタイトルだが、今回の話はまさにこれ。
<覇権>を目指すのは、羽柴秀吉(小日向文世)滝川一益(段田安則)ら織田家臣と北条氏政(高嶋政伸)ら戦国大名。
<生存>を目指すのは、真田昌幸(草刈正雄)、そして徳川家康(内野聖陽)。
昌幸が<生存>を目指すのは当然のこととして、家康が目指さないのは面白いですよね。
何しろ、「明智討伐はそのうち誰かがやってくれるわ」ですからね~(笑)
滝川一益を助けることに関しても、
「馬鹿者、北条といくさなどできぬわ。兵を出すと言っておいて、のらりくらりと交わすのじゃ」(笑)
このスタンス、好きです。
ギラギラしていないのがいい。
家康、本多正信(近藤正臣)、本多忠勝(藤岡弘、)はトリオ漫才をやってる!
真っ直ぐな忠勝と、飄々とした正信と、まったくやる気のない家康(笑)
『軍師官兵衛』や『天地人』など、最近の大河ドラマの東照大権現様は悪役でしたからね、この家康は実に新鮮!
もう一方の生存を目指す真田昌幸は、家康ほどのんびりしていることは出来ず、結構、緊迫している。
何しろ北条に攻め込まれたらお終いなのだ。
「先が読めんぞ」「力が欲しい」と叫び、信幸(大泉洋)が「織田の家臣になったのだから滝川一益につくべき」と正論を言えば、「なぜ、それを言わなかったのじゃ」と滝川につくことを決め、他の信濃の国衆が「北条につく」と言い出すと、北条につくと決める。
昌幸は大きく揺れているんですね。
家康のようにある程度の<力>を持っていれば、情勢が見えてくるまで、ゆったりと待つことが出来るのだが、真田にはその力はない。
しかし、昌幸は自分が持っている<力>に気づいたようだ。
それは信濃の地。
「ここにはよき材木が採れる山々がある。それを運ぶ川もある。よい馬もいる。街道が通り、人が集まる。東と西を結ぶ要の土地じゃ」
信濃は経済的に豊かな土地なのだ。
昌幸は目の前に貴重なものがあることに気づいた。
だから、こう語る。
「この信濃があるかぎり、わしらは大名たちと対等に渡り合える。この信濃を使ってやつらを操ってみせるのよ。もうやつらの顔色をうかがうのはごめんじゃ」
「息子たちよ、大博打の始まりじゃ!」
おおっ、カッコいいっ!!
確かに大博打ではありますけどね。
でも、昌幸は無謀ないくさはしない男ですから、信濃の地に何らかの勝機を見出しているんでしょうね。
戦略としては、沼田、岩櫃の城を巧みに使って守り通し、嵐が通り過ぎるのを待つという感じかな~。
『覇権』を考える人間は勝ち続けなくてはならないけど、『生存』を考える人間は大きく負けなければいい。
家康と昌幸。
この生存を目指すふたりの男は同じことを考えているようです。
信繁(堺雅人)に関しては、まだ背負っているものが小さいんですね。
昌幸が真田家を背負っているのに対し、信繁は姉を助けられなかったことで悩んでいる。
もちろん、姉・松(木村佳乃)の命は大きくて重いんですけど、人質が死ぬのは当たり前の戦国の世ですから、昌幸のように割り切らなくてはならない。それよりも考えなくてはならないことがたくさんある。
信繁と昌幸とでは、背負っているものが大きく違うようです。
信幸に関しては、「黙れ、小童!」が定番になりつつありますね(笑)
生きるか死ぬかの人間にとって、『正論』はウザいのです。
きり(長澤まさみ)パートは、少女マンガの世界!
好きな子にわざと悪態をついて嫌われるようにする。
好きな子に素直になれない。
一方、男の子の方は癒し系の梅(黒木華)の方に惹かれていく。
おばば様(草笛光子)のお付きで人質として沼田城に行く時は、信繁と話をしたかったんだろうなぁ。
ノーム・チョムスキーの本のタイトルだが、今回の話はまさにこれ。
<覇権>を目指すのは、羽柴秀吉(小日向文世)滝川一益(段田安則)ら織田家臣と北条氏政(高嶋政伸)ら戦国大名。
<生存>を目指すのは、真田昌幸(草刈正雄)、そして徳川家康(内野聖陽)。
昌幸が<生存>を目指すのは当然のこととして、家康が目指さないのは面白いですよね。
何しろ、「明智討伐はそのうち誰かがやってくれるわ」ですからね~(笑)
滝川一益を助けることに関しても、
「馬鹿者、北条といくさなどできぬわ。兵を出すと言っておいて、のらりくらりと交わすのじゃ」(笑)
このスタンス、好きです。
ギラギラしていないのがいい。
家康、本多正信(近藤正臣)、本多忠勝(藤岡弘、)はトリオ漫才をやってる!
真っ直ぐな忠勝と、飄々とした正信と、まったくやる気のない家康(笑)
『軍師官兵衛』や『天地人』など、最近の大河ドラマの東照大権現様は悪役でしたからね、この家康は実に新鮮!
もう一方の生存を目指す真田昌幸は、家康ほどのんびりしていることは出来ず、結構、緊迫している。
何しろ北条に攻め込まれたらお終いなのだ。
「先が読めんぞ」「力が欲しい」と叫び、信幸(大泉洋)が「織田の家臣になったのだから滝川一益につくべき」と正論を言えば、「なぜ、それを言わなかったのじゃ」と滝川につくことを決め、他の信濃の国衆が「北条につく」と言い出すと、北条につくと決める。
昌幸は大きく揺れているんですね。
家康のようにある程度の<力>を持っていれば、情勢が見えてくるまで、ゆったりと待つことが出来るのだが、真田にはその力はない。
しかし、昌幸は自分が持っている<力>に気づいたようだ。
それは信濃の地。
「ここにはよき材木が採れる山々がある。それを運ぶ川もある。よい馬もいる。街道が通り、人が集まる。東と西を結ぶ要の土地じゃ」
信濃は経済的に豊かな土地なのだ。
昌幸は目の前に貴重なものがあることに気づいた。
だから、こう語る。
「この信濃があるかぎり、わしらは大名たちと対等に渡り合える。この信濃を使ってやつらを操ってみせるのよ。もうやつらの顔色をうかがうのはごめんじゃ」
「息子たちよ、大博打の始まりじゃ!」
おおっ、カッコいいっ!!
確かに大博打ではありますけどね。
でも、昌幸は無謀ないくさはしない男ですから、信濃の地に何らかの勝機を見出しているんでしょうね。
戦略としては、沼田、岩櫃の城を巧みに使って守り通し、嵐が通り過ぎるのを待つという感じかな~。
『覇権』を考える人間は勝ち続けなくてはならないけど、『生存』を考える人間は大きく負けなければいい。
家康と昌幸。
この生存を目指すふたりの男は同じことを考えているようです。
信繁(堺雅人)に関しては、まだ背負っているものが小さいんですね。
昌幸が真田家を背負っているのに対し、信繁は姉を助けられなかったことで悩んでいる。
もちろん、姉・松(木村佳乃)の命は大きくて重いんですけど、人質が死ぬのは当たり前の戦国の世ですから、昌幸のように割り切らなくてはならない。それよりも考えなくてはならないことがたくさんある。
信繁と昌幸とでは、背負っているものが大きく違うようです。
信幸に関しては、「黙れ、小童!」が定番になりつつありますね(笑)
生きるか死ぬかの人間にとって、『正論』はウザいのです。
きり(長澤まさみ)パートは、少女マンガの世界!
好きな子にわざと悪態をついて嫌われるようにする。
好きな子に素直になれない。
一方、男の子の方は癒し系の梅(黒木華)の方に惹かれていく。
おばば様(草笛光子)のお付きで人質として沼田城に行く時は、信繁と話をしたかったんだろうなぁ。