「しかし、この真田安房守、この荒波を渡りきってみせる。
国衆には国衆の生き方というものがあるんじゃ。
誰が最後の覇者になるか、この目で見届けて食らいついてやるわ。
面白うなってきた」
昌幸(草刈正雄)のせりふである。
どんなことをしても生き残ってやるという気迫が伝わって来る。
何しろ「食らいついてやるわ」ですからね。
「面白うなってきた」っていうのも、すごい。
絶対的な危機にありながら、昌幸は状況を楽しんでいる。
囲碁をするように次の一手を考えている。
少し前までは、
「ちくしょう! あの男に賭けたわしはどうなる!?」
「わしの本心を言おう。まったくわからん!」
だったんですけどね。
人間、どんな危機の時も昌幸のように「面白うなってきた」と言えるようになりたい。
多少うろたえても、すぐに自分を取り戻し、現実に立ち向かう姿。
信幸(大泉洋)はこの父の姿を心に焼きつけたに違いない。
家康(内野聖陽)パートはドタバタコメディ!
「万が一、(信長が)生きておられたらどうする!? 後でわしが置いて逃げたことが知られてみろ。明智なんぞよりよっぽど怖いわ」www
「半蔵、道すじの村々には話は通っておるのだな」「ほぼ」「ほぼ?」「急なことゆえ、あちこち抜けております」www
「半蔵、どうする?」「全力で押し通りまする!」「うおぉぉーーーーーーーっ!」www
「この坂を下るのか……。うおぉぉーーーーーーーっ!www
「これで安心じゃの」「まだ安心できません。明智の兵がおりまする」「では、どうするのだ?」「全力で押し通ります!」「またか! うおぉぉーーーーーーーっ!」wwww
完全にコメディなんですけど、ここにも<生き残る>というテーマが貫かれているんですね。
どんなにカッコ悪くても生き残る。
どんな手を使っても生き残る。
まさに三谷幸喜作品です。
服部半蔵もなぁ。
僕はコミック『半蔵の門』(小池一夫原作)の愛読者なんですけど、『半蔵の門』の服部半蔵はカッコいい。
半蔵が武田信玄を暗殺して、家康の窮地を救ったって話になっている。
でも、この半蔵はちょっと抜けている(笑)
作劇としては、本能寺の変のリアクションを描いた所が新しいですね。
安土の町の人は京で火事が起きたと思っている。
普通ならど派手な秀吉の中国大返しを描きたい所ですが、敢えてそれを描かない。
すごくメリハリがきいて、筆が抑制されています。
ここまで秀吉はまったく姿を見せていませんけど、人物の出入りが実に見事。
あれもこれもと様々な人物を登場させて、結局、収拾がつかず、深く描き込むこともできなかった最近の大河ドラマとは大きな違い。
きり(長澤まさみ)パートもよかった。
信繁(堺雅人)の気持ちをめぐって、梅(黒木華)と恋バナ。
「梅ちゃんのこと、好きに決まってるでしょう。見ていればわかる」
これに答えて、梅が「ありがとう、きりちゃん」と言うと、きりは嬉しそうな顔。
孤独な彼女は「きりちゃん」と言われたことが嬉しかったんですね。
一方、父親から「お前は真田の家に嫁ぐのだ」と言われると、今度は満面の笑み。
<嬉しそうな顔>と<満面の笑み>
きりの気持ちをわかりやすく表現しています。
国衆には国衆の生き方というものがあるんじゃ。
誰が最後の覇者になるか、この目で見届けて食らいついてやるわ。
面白うなってきた」
昌幸(草刈正雄)のせりふである。
どんなことをしても生き残ってやるという気迫が伝わって来る。
何しろ「食らいついてやるわ」ですからね。
「面白うなってきた」っていうのも、すごい。
絶対的な危機にありながら、昌幸は状況を楽しんでいる。
囲碁をするように次の一手を考えている。
少し前までは、
「ちくしょう! あの男に賭けたわしはどうなる!?」
「わしの本心を言おう。まったくわからん!」
だったんですけどね。
人間、どんな危機の時も昌幸のように「面白うなってきた」と言えるようになりたい。
多少うろたえても、すぐに自分を取り戻し、現実に立ち向かう姿。
信幸(大泉洋)はこの父の姿を心に焼きつけたに違いない。
家康(内野聖陽)パートはドタバタコメディ!
「万が一、(信長が)生きておられたらどうする!? 後でわしが置いて逃げたことが知られてみろ。明智なんぞよりよっぽど怖いわ」www
「半蔵、道すじの村々には話は通っておるのだな」「ほぼ」「ほぼ?」「急なことゆえ、あちこち抜けております」www
「半蔵、どうする?」「全力で押し通りまする!」「うおぉぉーーーーーーーっ!」www
「この坂を下るのか……。うおぉぉーーーーーーーっ!www
「これで安心じゃの」「まだ安心できません。明智の兵がおりまする」「では、どうするのだ?」「全力で押し通ります!」「またか! うおぉぉーーーーーーーっ!」wwww
完全にコメディなんですけど、ここにも<生き残る>というテーマが貫かれているんですね。
どんなにカッコ悪くても生き残る。
どんな手を使っても生き残る。
まさに三谷幸喜作品です。
服部半蔵もなぁ。
僕はコミック『半蔵の門』(小池一夫原作)の愛読者なんですけど、『半蔵の門』の服部半蔵はカッコいい。
半蔵が武田信玄を暗殺して、家康の窮地を救ったって話になっている。
でも、この半蔵はちょっと抜けている(笑)
作劇としては、本能寺の変のリアクションを描いた所が新しいですね。
安土の町の人は京で火事が起きたと思っている。
普通ならど派手な秀吉の中国大返しを描きたい所ですが、敢えてそれを描かない。
すごくメリハリがきいて、筆が抑制されています。
ここまで秀吉はまったく姿を見せていませんけど、人物の出入りが実に見事。
あれもこれもと様々な人物を登場させて、結局、収拾がつかず、深く描き込むこともできなかった最近の大河ドラマとは大きな違い。
きり(長澤まさみ)パートもよかった。
信繁(堺雅人)の気持ちをめぐって、梅(黒木華)と恋バナ。
「梅ちゃんのこと、好きに決まってるでしょう。見ていればわかる」
これに答えて、梅が「ありがとう、きりちゃん」と言うと、きりは嬉しそうな顔。
孤独な彼女は「きりちゃん」と言われたことが嬉しかったんですね。
一方、父親から「お前は真田の家に嫁ぐのだ」と言われると、今度は満面の笑み。
<嬉しそうな顔>と<満面の笑み>
きりの気持ちをわかりやすく表現しています。