平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒14 「スポットライト」~つらいことを笑かして落とし前をつける。純粋な芸への思いが穢れた時……

2016年02月04日 | 推理・サスペンスドラマ
 売れるためには話題性が必要。
 そのために殺人者と取引し、冤罪をつくりだした。
 そんな売れない芸人の話だった。
 でも、これで芸が荒れてしまったんですね。
「純粋に観客を笑わせたい」
「つらいことも理不尽なことも、笑かすことで落とし前をつける」
 そんな思いが穢れてしまった。
 結果、客の前に立って漫才をしても全然、楽しくない。

「コースケを売り出すために自分はいた」
 こう語る桑島伝(渋谷謙人)はプロデューサータイプですよね。
 客の前に立つことよりも、売れるための話題づくりに一生懸命になってしまった。
 一方、相方の原田コースケ(駒木根隆介)は隠れて客の前に立てない時に「早くマイクの前に立ちたいよ」と嘆いた。
 これぞ芸人魂。
 コースケは根っからの芸人なのだ。

 作劇としては、<右京さん(水谷豊)の犯人を前にした語り>+<でんすけの漫才>で、真相を描いた。
 右京さんの真相披露に漫才を掛け合わせた所が面白い。
 そうすることでドラマチックな効果を狙ったのだろう。
 しかし、漫才がイマイチだったので、その効果が半減。
 逆にシラけてしまった。
 キャスティングとしては役者さんを使うか、漫才コンビを使うか、迷う所。
 駒木根隆介さんも渋谷謙人さんも役者だから、スタッフは前者を選んだようだが。

 右京さんの推理も、普通なら犯人は証拠となるネイルを何らかの形で廃棄するよなぁ。
 何しろ被害者の血がついているのだから。
 ネイルの受け渡しも、あんな手の込んだことをしなくても、どこかで会えばそれで済む話。
 刑事コロンボの『ロンドンの傘』は、閉じた傘の中に証拠品が入っていたというオチだったが、それを意識したのだろうか?

コメント (2)
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