「河原さんは都古ちゃんの先輩で獣医さんです」
その先輩の河原(葛山信吾)が都古(香里奈)の結婚相手に変わる。
「先輩」から「結婚相手」に。
都古が失われる。
輝明(草なぎ剛)は動揺を隠せない。
都古の家で今まで自分が座っていた席に河原が座っている。
輝明は河原が帰るまで帰らない。
言葉には出さないが、都古が失われることに動揺している輝明の心情が伝わってくる。
都古の結婚パーティ。
輝明は花束を渡す役目。
ここはサスペンス。
都古が失われることで葛藤している輝明がどの様な行動を取るか?
結果は都古と横に並んで花束を渡して。
「怒っているの?緊張しているの?」
妹のりな(本仮屋ユイカ)が言う様にこの行動の理由は明確に示されない。
深読みするとこうだ。
輝明は自分が都古の結婚相手として横に並びたかったのだろう。
結婚相手として自分が祝福されたかったのだろう。
それを思わせるこんなエピソードもあった。
都古は思い出の木の前で自分の結婚を告げると、「テルは動物園の飼育係です」と言った。それに対して輝明は何も応えない。輝明は都古に「テルは私の結婚相手です」と言ってほしかったのではないか?
そう考えるとこのパーティでの輝明の行動は切ない。
この作品の方向性が見えてきた。
この作品は輝明の自立の物語だ。
今回は都古からの自立を描いた。
都古はある意味、輝明のもうひとりの母。
その母が結婚で失われた。
都古は自分が結婚し、動物園を辞めることを思い出の木の前で輝明に伝えた。
輝明がいじめられ、都古が助ける回想と共に語られる都古の未来。
それは幼年期の終わり。
「都古ちゃん、都古ちゃん」と名を呼んでいた時代は終わった。
人は未来に生きる。
都古がそうである様に。
では輝明は……?
ここで「僕の歩く道」というタイトルの意味がわかってくる。
この作品は輝明がひとりで歩いていける様になるまでを描く物語だ。
そして輝明が歩く姿を見て、我々も生きる力をもらう。
★追記
輝明の兄・秀治(佐々木蔵之助)は輝明を自分の結婚式に呼ばなかったらしい。
それは妻の真樹(森口瑤子)の要望でもあった様だ。
母との簡単なやりとりでこのことを伝えた技術も素晴らしいが、脇役のキャラクター造型も見事。
秀治の輝明に対する考え方、妻の尻に敷かれている様子がよくわかる。
★追記
結婚パーティ。河原の挨拶の後、嬉し涙を流す都古。
輝明は言う。
「どうして泣いているの?いいことなのに」
「都古ちゃん、僕がかわりに笑ってあげる」
都古とのことはまだ波乱がありそうだが、この時点では都古の喜びに共鳴し、都古が失われることを受け入れた様だ。
★追記
パーティの前、輝明は母に「僕も、結婚するの?」と聞いた。
それに対して母は応えられない。
恐らくは結婚できないであろう息子のことを思うと涙が流れてくる。
実に切ないシーンだ。
そして次の母のせりふも。
「結婚しないから悪いということではない。人より出来ることが少ないから悪いということではない」
これは輝明の自立と共に、この作品のもうひとつのテーマだ。
その先輩の河原(葛山信吾)が都古(香里奈)の結婚相手に変わる。
「先輩」から「結婚相手」に。
都古が失われる。
輝明(草なぎ剛)は動揺を隠せない。
都古の家で今まで自分が座っていた席に河原が座っている。
輝明は河原が帰るまで帰らない。
言葉には出さないが、都古が失われることに動揺している輝明の心情が伝わってくる。
都古の結婚パーティ。
輝明は花束を渡す役目。
ここはサスペンス。
都古が失われることで葛藤している輝明がどの様な行動を取るか?
結果は都古と横に並んで花束を渡して。
「怒っているの?緊張しているの?」
妹のりな(本仮屋ユイカ)が言う様にこの行動の理由は明確に示されない。
深読みするとこうだ。
輝明は自分が都古の結婚相手として横に並びたかったのだろう。
結婚相手として自分が祝福されたかったのだろう。
それを思わせるこんなエピソードもあった。
都古は思い出の木の前で自分の結婚を告げると、「テルは動物園の飼育係です」と言った。それに対して輝明は何も応えない。輝明は都古に「テルは私の結婚相手です」と言ってほしかったのではないか?
そう考えるとこのパーティでの輝明の行動は切ない。
この作品の方向性が見えてきた。
この作品は輝明の自立の物語だ。
今回は都古からの自立を描いた。
都古はある意味、輝明のもうひとりの母。
その母が結婚で失われた。
都古は自分が結婚し、動物園を辞めることを思い出の木の前で輝明に伝えた。
輝明がいじめられ、都古が助ける回想と共に語られる都古の未来。
それは幼年期の終わり。
「都古ちゃん、都古ちゃん」と名を呼んでいた時代は終わった。
人は未来に生きる。
都古がそうである様に。
では輝明は……?
ここで「僕の歩く道」というタイトルの意味がわかってくる。
この作品は輝明がひとりで歩いていける様になるまでを描く物語だ。
そして輝明が歩く姿を見て、我々も生きる力をもらう。
★追記
輝明の兄・秀治(佐々木蔵之助)は輝明を自分の結婚式に呼ばなかったらしい。
それは妻の真樹(森口瑤子)の要望でもあった様だ。
母との簡単なやりとりでこのことを伝えた技術も素晴らしいが、脇役のキャラクター造型も見事。
秀治の輝明に対する考え方、妻の尻に敷かれている様子がよくわかる。
★追記
結婚パーティ。河原の挨拶の後、嬉し涙を流す都古。
輝明は言う。
「どうして泣いているの?いいことなのに」
「都古ちゃん、僕がかわりに笑ってあげる」
都古とのことはまだ波乱がありそうだが、この時点では都古の喜びに共鳴し、都古が失われることを受け入れた様だ。
★追記
パーティの前、輝明は母に「僕も、結婚するの?」と聞いた。
それに対して母は応えられない。
恐らくは結婚できないであろう息子のことを思うと涙が流れてくる。
実に切ないシーンだ。
そして次の母のせりふも。
「結婚しないから悪いということではない。人より出来ることが少ないから悪いということではない」
これは輝明の自立と共に、この作品のもうひとつのテーマだ。
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