平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

鎌倉殿の13人 第30回「全成の確率」~「私に何ができるというのですか!?」「考えなさい。わたしも考えます」

2022年08月08日 | 大河ドラマ・時代劇
 お経を唱えている最中に雨が降って稲妻が轟き、雷が落ちて木が倒れる確立確率って
 どれくらいなのだろう?
 それとも全成(新納慎也)の力に拠るものなのか?
 あるいは呪詛と頼家(金子大地)が病に倒れることが重なる確率はどれくらいなのだろう?
 それとも全成には呪力があったのか?

 いずれにしても、少なくとも実衣(宮澤エマ)は夫には「人智を越える力」があったと確信した。
 わたしの夫はすごい人だったんだ、と確信できた。
 最期で「実衣! 実衣!」と叫んだ全成が痛ましく哀しい。
 ふたりは一時は権力への誘惑にとらわれたが、普通に暮らしたい夫婦だった。
 それが権力闘争の中で奪われた。
 激化する北条と比企の争い。
 …………………………

 そんな中、義時(小栗旬)。
「私に何ができるというのですか!?」
 政子(小池栄子)。
「考えなさい。わたしも考えます」
 義時、全成が比企能員(佐藤二朗)のウソにはめられたことを知ると、
「鎌倉殿のもとで悪の根を断つ!」
 ついに比企と闘う決意をする。
 もはや話し合いと調整の段階は終わった。
 今のままだと北条が滅されると理解した。

 謀略には謀略を。
 力には力を。
 残念ながらこれが人間の歴史だ。

 これは現代でも変わらないが、
 現代の場合、これが行く所まで行ってしまうと「核戦争」になってしまう。

 今回、義時は「悪の根を断つ」という結論に至ってしまったが、
 政子の「考えなさい。わたしも考えます」という姿勢は忘れてはならないと思う。

 人の世に生きるとは厄介である。
 安定は微妙なバランスの上に保たれていて、これが崩れると、混沌・闘争に陥る。

 義時は今後も迷いながら道を模索していくのだろうが、失敗・悔恨が伴いそうである。


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4 コメント

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“重箱隅”ですが ()
2022-08-09 14:56:42
いつも、楽しく読んでいます。

“重箱隅”ですが……
『全成の確立』ではなく……

ハッシュタグの方も…
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ありがとうございます (コウジ)
2022-08-10 08:55:59
英さん

ありがとうございます。
早速、訂正します!
返信する
「本物」全成と「悪役」能員 (TEPO)
2022-08-11 16:58:01
>全成には呪力があったのか?

全成初登場の時には「秘術」が大空振りでした。
その後もいかにも「怪しげな」呪術師ぶりの連続で、ギャグパート専門でした。
その全成を、最期に際しては「本物」にしてあげたところが、三谷氏のキャラ・全成に対する愛情だったと感じました。

>全成が比企能員のウソにはめられた

前回私が予想した「サバイバル・ゲーム第2幕の大枠」では、一時的に頼家と比企陣営とが一体化すると想定していました。
頼家発病も能員にはめられた(強制された)全成による呪詛と結びつけたことにより、全成の呪力が本物であることを示すと同時に、能員の悪役ぶりが一層明確になりました。

能員を演じる佐藤二朗さん、
>撮影終了をねぎらう三谷(幸喜)さんからのメールに「世間の評が『コイツが死んでせいせいした』となるといいなと思ってやりました」と返信した(日刊ゲンダイ)
とのこと。

>「『鎌倉殿』と同じ時代を描いたNHK大河『草燃える』で能員を演じたのは佐藤慶さん(10年死去)ですが、慶さんも主人公の敵役がものすごくハマる俳優さんだった。

佐藤慶さんは心底憎たらしい知的な悪役を演じる達人でしたが、普段はコミカルな役が多い二朗さんも「新境地」を切り拓くかもしれません。
返信する
役者さんの見せ場づくり (コウジ)
2022-08-12 08:51:34
TEPOさん

いつもありがとうございます。

>三谷氏のキャラ・全成に対する愛情だったと感じました。
おっしゃるとおり、全成の見せ場を作ったんでしょうね。
全成と言えば、インチキ呪術?ですから。

僕も比企と頼家は共闘すると思っていましたが、そうでもない感じですね。
おそらく比企の所領を取り上げたことは史実として存在していて、それをふくらませたのでしょう。

佐藤二朗さんはどうしてもコミカルなイメージがあって、僕はいまだに俗物レベルで、『死んでせいせい』する悪役に見えていません。
『草燃える』は見ていないのですが、佐藤慶さんなら完ぺきな悪役になりそうですね。
敢えて佐藤二朗さんを起用した三谷幸喜さん、頼朝の大泉洋さん起用にも同じことが言えますが、この起用にどんな仕掛けを用意しているのか、楽しみです。
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