平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ハケンの品格~「島耕作」「半沢直樹」に通じるビジネス・ファンタジーもの! 主人公の勝利に視聴者はスカッとする!

2020年07月09日 | 職業ドラマ
 大前春子(篠原涼子)は定時に帰る。
 サービス残業などもっての他。
 12時になると昼食に行く。
 たとえ会議中でも関係ない。
 社内や仕事でのトラブルにも関与しない。
 それは社員の仕事だからだ。関与するのは業務命令が出た時だけ。
 春子は派遣の仕事だけを自分の給料分きっちりやる。
 ただ、それだけ。

 でも、現実では、こんなことをしていたら派遣社員はたちまち契約打ち切りになってしまうんですよね。
 契約打ち切りが怖いから、派遣社員はサービス残業をおこない、夕食に誘われれば断れない。
 でも、春子は違う。
 契約打ち切りをされるのは、
『実力がないから』
『いくらでも取り替えのきく存在だから』だと考えている。

 だから、春子は自分の言動を通して主張する。
『実力を養え』
『無駄に給料をもらっている社員以上の実力を養え』
『取り替えのきかない唯一無二の存在になれ』
『他社から引く手あまたの存在になれ』

 これがハケンの品格・プライドなのだ。
 ………………

 ビジネス・ファンタジーものですね。

『島耕作』『半沢直樹』に通じる作品。
 現実はそんなにうまくいかないよ、とツッコミを入れたくなってしまうが、
 一方で、視聴者は主人公の快進撃と成功に拍手を送る。
 最後に勝利する主人公を見てスカッとする。

 これらを見て、スカッとして終わるか、大前春子に学んで、「自分も実力を養おう」「取り替えのきかない存在になろう」と思うかは見る者次第。
 これがフィクションの役割だ。
 フィクションは一服の清涼剤であり、より良く生きるためのエネルギー・ビタミンでもある。
 まあ、社会運動などをやっている人に言わせると、
 個人の努力に帰する『ハケンの品格』の方向は間違っていて、派遣の制度自体に目を向けるべきだ、になるんですけど。

 ビジネス・ファンタジーものとしての『ハケンの品格』。
 会社から疲れて帰ってきて、スカッとしたり、明日もがんばろうと思うにはふさわしい作品だ。


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