平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

LOST 第9話・10話

2007年02月09日 | テレビドラマ(海外)
 LOST 第9話「孤独の人」、第10話「予言」で印象的なエピソードを。

 第9話ではハーリーが作ったゴルフ場。
 ストレスで心がささくれ立っている遭難者たち。争いも絶えない。
 そんな中、彼らを慰めたのはハーリーが作ったゴルフ場だった。
 ゴルフ場が出来たと言ってはしゃぐ男たち。
 今まで海岸組、洞窟組で分かれていた遭難者たちだったが、海岸組がゴルフ場が出来たと聞いて様子を見に来た。
 そう。これが娯楽の役割だ。
 ジャックも劇中で語っていたが、自分が医者としてどんなに身体を治せても心までは治せない。理屈で正論を言っても、誠実に説得しても人と人を結びつけたり、人の心をほぐしたりすることは出来ない。海岸組と洞窟組で分かれていた様に。
 ジャックはゴルフに興じて、「別人みたい」とケイトに言われる。(ケイトのジャックへの気持ちを表す意味深なせりふでもある)
 嫌われ者のソーヤも「ジャックの勝利に日焼け止めを賭ける」とやって来た。
 この問題児ソーヤの出現に一瞬、一同は顔をしかめるが、ケイトが「その賭けに乗ったわ」と機転を利かせて返して、場がなごむ。
 娯楽は人の心をほぐす。

 第10話ではお腹に子供のいるクレアの話。
 出来てしまった子供。父親は売れない画家で夢に生きている。いったんは結婚して子供を育てると言うが、結局生活にまみれる現実を受け入れられずに画家である父親はクレアと子供を捨ててしまう。(家にカーテンをつけて大喜びするクレアに画家が別れようと言い出すシーンは哀しい。つらい。)
 さて印象的だったのは次のシーン。
 子供を養子に出すことに決めるクレア。
 子の親になる夫婦を前にして、契約書にサインしようとする。サインをしたら、お腹の子は完全に自分の子ではなくなる。
 そこでクレアは言う。
「『CATCH A FALLING STAR』という子守歌を子供に歌ってあげて下さい。わたしが父親に歌ってもらった歌なんです」
 このせりふだけで、実はクレアが子供を手放したくないという想いが伝わってくる。
 そしてサイン。
 なぜかペンからインクが出ない。これもクレアの迷いの表現。
「わたし、サインしようか迷っているんです」とせりふで言うよりも伝わってくる。
 これがドラマ、映像表現の面白さだ。

 さて物語の縦糸の方は、まず16年前に遭難したルソーという女性がサイードの前に現れた。
 彼女は「アレにみんな殺された」と言う。
 そして遭難者の中に乗客名簿に載っていない人物が……。
 彼はいったい何者なのか?
 またクレアは事故の前、霊能力者に占いをしてもらったが、飛行機が墜落することを霊能力者は予知していたのではないかと思う。

 謎のかけらが少しずつ視聴者の前に提出されていく。
 これらのかけらがひとつに組み合わさった時、ジグソーパズルの様にこの島の全貌が明らかになるのかもしれない。


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