連休明け予算委焦点は昭恵夫人の参考人招致
森友疑惑で安倍首相は絶体絶命の状況にある。
この危機を乗り越えるために、森友疑惑では、
悪いのは籠池夫妻であって
安倍夫妻ではない
という情報操作が、マスメディアを通じて実行されているが、主権者国民は、このような権力の横暴、暴走を許してはならない。
安倍昭恵氏が森友学園の土地取得問題に「関与」したことは明白であり、安倍首相は国会での答弁を踏まえて潔く辞任するべきである。
政治の私物化、道理の破壊は許されない。
日本は四季の変化が明確である。
その四季折々のさまざまな歳時記を節目に時が過ぎ去る。
政治の暦では予算委員会審議と予算成立、5月の連休、通常国会閉会、盆休み、秋の連休、臨時国会、年末予算編成などが重要な節目になる。
通常国会では安倍政権の綻びが鮮明になった。
通常なら、政権が倒れていておかしくない。
ところが、安倍政権が存続を続けているのには二つの背景がある。
ひとつは、メディアが完全に大政翼賛会に変質し、情報を歪めて伝えていること。
内閣支持率が高いとする虚偽報道がその象徴である。
いまひとつは、野党第一党が安倍自民党以上に凋落していることだ。
この二つの要因で、倒れていなければならない政権が存続している。
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安倍政権は件(くだん)の森友疑惑を5月連休で断ち切り、逃げ得を狙ったが、連休明けに衆参両院の予算委員会で集中審議が行われることになり、目算が狂った。
マスメディアは、「籠池夫妻が悪い」との情報操作、印象操作を展開しているが、問題の本質はここにはない。
国有財産が不正に低い価格で払い下げられた問題が核心であり、
その国有地不正売却に安倍昭恵氏が「関与」していたことが明白になっている。
安倍昭恵氏がこの疑惑を否定したいなら、説明することが必要不可欠である。
この問題に終止符が打たれないのは、疑惑の中心にいる安倍昭恵氏が説明責任を完全に放棄しているからだ。
その責任は安倍晋三氏にある。
籠池泰典氏に対しては、「首相を侮辱した」との理由で証人喚問を行った。
その証言で浮上した重大な疑惑について、安倍昭恵氏に説明をさせないようにしているのは安倍晋三氏である。
このような卑劣な姿勢に対して、主権者は怒りを表明する必要がある。
国有地が不正に低い価格で払い下げられたのは、この問題に安倍昭恵氏が関与したからに他ならないと考えられる。
この問題について、
「忖度(そんたく)」
という表現が用いられているが、この表現が大々的に用いられている理由が、首相の責任を排除する点にあることを、私たちは知っておかねばならない。
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「忖度」
とは、
「他人の気持ちをおしはかること」
であり、この言葉を使うことにより、
「おしはかられた側の行動によって問題が生じたのではない」
「おしはかった側の行動によって問題が生じた」
ことが、暗黙のうちに主張されることになる。
つまり、
「忖度」によって国有地が払い下げられたのなら、
「おしはかられた側の安倍昭恵氏の側には責任がない」
という主張を展開しやすくなるのであり、この効果を狙って
「忖度」
という言葉が多用されている。
しかし、問題の本質は「忖度」自身にあるのではない。
「忖度」しようがしまいが、
公務員が「中立・公正・公平」に公務員の職務を遂行したのかどうかが問題なのだ。
「国有地を不正に低い価格で払い下げた」
ことは、
公務員の「中立・公正・公平」の基準に反する違法行為である。
この「違法行為」が問題の核心であって、この「違法行為」発生の経緯のなかに、安倍昭恵氏の「関与」があったのかどうかが問われているのである。
そして、これまでに明らかになっている事実は、
「安倍昭恵氏の関与を強く示唆している」
のである。
「忖度」など枝葉末節の事項であり、問題は公務員の行動に不正があったのかどうか。
そして、その経緯に安倍昭恵氏の行動が関与したのかどうか、なのである。
国会で集中審議を行うなら、必ず、安倍昭恵氏による説明の機会を設定することを実現する必要がある。
これが野党民進党が達成するべき最低限の課題である。