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暴走加速させる安倍政権が創作した「官製相場」

2015-02-05 18:04:39 | 植草一秀氏の『知られざる真実』

暴走加速させる安倍政権が創作した「官製相場」




日本国憲法は国会を国権の最高機関と定めている。


昨年12月の総選挙で、安倍政権与党の自民党と公明党に投票した有権者の全有権者に占める比率は、


自民党が17.4%


公明党が7.2%


両者を合計しても24.7%に過ぎなかった。


その自公両党が衆議院定数475議席の68.4%にあたる325議席を獲得した。


自公に投票した主権者は全体の25%に過ぎなかったが、この自公勢力が衆議院議席の68%を占有したのである。


したがって、自公政権は主権者広い支持を得て樹立されたものではない。


しかし、衆議院議席の約7割を占有したために、衆議院を完全支配する状況を得た。


日本国憲法は国会を国権の最高機関と定めているために、この自公勢力=安倍政権が国政上、圧倒的な権力を保持する状況が生まれている。

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邦人がイスラム国に拘束されて、無残に殺害されたと見られているが、邦人の生命が奪われた責任の一端は安倍首相が負っている。


安倍晋三氏の言動には重大な問題がある。


しかしながら、安倍政権与党が国会を支配してしまっているために、安倍伸責任を追及する声が、力によって抑圧されている。


安倍政権与党に投票した主権者は、全体の4分の1にも届かなかった。


したがって、安倍政権の政策運営を支持しない主権者は、恐らく過半数を超えているのだと思われる。


これらの主権者にとってみれば、日本の現実は許容し難いものである。


この状況下で、日本の命運を定める重要事項が、安倍政権によって独裁的に決定されるリスクが強まっている。


安倍政権与党は現在の選挙制度の特性を十分に把握して、この選挙制度の下でより多くの国会議席を確保するための対応を示してきた。


これに対して、安倍政権に対峙する勢力が、現行の選挙制度に十分対応してこなかったことの責任は重大である。


小選挙区制度を軸とする選挙制度では、小選挙区で落選する候補者が得た得票が死票になる。


死票が多数生まれてしまうという欠陥がある。


しかし、一方で、政権交代が生じやすいというメリットもある。


一長一短があるわけだ。


政治の転換を容易に実現するとの側面からは、小選挙区制のメリットを見落とせないわけだが、その特性を生かすには、政権与党に対峙する政治勢力の小選挙区制への対応が極めて重要になる。


政権与党の政策の本質を明らかにしたうえで、この政策への対案を明示する政治勢力の連帯、連携を十分に実現して選挙に臨むことが必要になる。


安倍政権与党に対峙する政治勢力が大同団結することが、現行の選挙制度を前提とする限り、何よりも重要な事項になる。


この点で、安倍政権に対峙する政治勢力の対応が不十分であった。


この点の認識と、現状の是正を急がなければ、いまの歪んだ政治状況が維持されてしまうことになるだろう。

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昨年12月の選挙では、「アベノミクスの是非が問われる」などのフレーズが喧伝され、自公の与党勢力が多数議席を確保したことから、まるで、アベノミクスが主権者によって信認を得たかのような論調が流布されている。


しかし、現実はまったく違う。


日本経済は昨年4月の消費税大増税を契機に、深刻な不況に突入している。


主権者の所得、実質賃金所得は大幅減少を続けているのである。


アベノミクスが失敗したからこそ、安倍政権は予定していた消費税再増税の延期に追い込まれたのである。


それでも、安倍政権が総選挙に辛勝したのは、11月から12月にかけて、日本株価が上昇したことによる面が強い。


10月末から12月にかけて、ドル円相場が1ドル=105円から120円へ、日経平均株価が14000円割れから18000円へと急騰した。


この相場変動で安倍政権は選挙に辛勝したのである。


この相場変動をもたらしたのが、二つの人為的な政策対応だった。


日銀による追加金融緩和と、塩崎恭久厚労相によるGPIF改革案認可である。


つまり、10月末から12月にかけて、強力な人為的政策によってドルと日本株価が吊り上げられたのである。


これを「官製相場」と呼ぶ。


この「官製相場」についての警告を副島隆彦氏が著書にして著された。


『官製相場の暴落が始まる――相場操縦しか脳がない米、欧、日 経済 (エコノ・グローバリスト)』


http://goo.gl/1aZ33J


著者の副島隆彦氏が3月1日(日)に


【副島隆彦の”予言者”金融セミナー 第9回】


http://kokucheese.com/event/index/259057/


を開催されるので、本ブログで告知させていただく。


暗雲が立ち込める2015年の内外経済について、副島隆彦氏が独自の予測を開示されることになる。








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