サニブラウン選手が100㍍9.97秒日本新記録です。次の目標は中国のソ・ヘイテンのアジア記録9秒91を、破ってほしいですね。初めて9秒台出した年齢が世界記録保持者ボルトより18か月も早いとは凄すぎる。大騒ぎされる国内にいないのも良いことです。東京五輪ではリレーは当然として、サニブラウン選手は100㍍走・200㍍でも一気にメダルの期待がかかりますね。
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「正直、(日本新記録の)実感はない。もうちょっと速く走れたかな。まだタイムは出る」。陸上大国の学生王者を決める男子100メートル決勝。走り終えたサニブラウンは、電光掲示板に目をやった。「9秒97」を確認しても、淡々と表情を変えず、ゆっくりとスタジアムを歩いて引き揚げた。レースは今季世界最高タイの9秒86で優勝したディバイン・オドゥドゥル(ナイジェリア)が好スタート。それでも「焦らずに自分の走りができた」という。188センチの長身を生かした大きなストライド(歩幅)で加速。ただ、後半は持ち前のストライドが伸びすぎた。「課題は分かった。(今月下旬の)日本選手権、世界選手権(9~10月、ドーハ)に備えていければ」と語る。
サニブラウンは世界が認める逸材だ。2015年世界ユース選手権200メートルでは「人類最速」のボルトの大会記録を塗り替え、100メートルとの2冠に輝いた。同年は世界選手権200メートルに同種目史上最年少の16歳5カ月で出場し、国際陸上競技連盟の年間表彰で新人賞に該当する「ライジングスター・アワード」に選ばれた。
17年も世界選手権200メートルでボルトの18歳11カ月を更新し、同種目史上最年少の18歳5カ月で決勝進出を果たし、7位に。9秒台もボルトの21歳に対して20歳で到達し、「ボルト超え」の成長が止まらない。
来年の東京五輪に向けて期待は高まるが、男子100メートルのファイナリスト(決勝進出者)になれば1932年ロサンゼルス五輪6位の「暁の超特急」、吉岡隆徳以来88年ぶりのことだ。
ただ、ボルトの世界記録の更新を目指すサニブラウンにとって、日本記録は通過点に過ぎない。「(オドゥドゥルらに敗れ)とりあえず敗北かな。(今秋の)世界選手権で一緒に走る。そこでいい走りができれば」。視線はもっともっと先を向いている。
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全米大学の決勝は、スタートは互角に出ながらも中盤から抜け出したディビネ・オドゥドゥル(ナイジェリア)とクラボン・グレスピー(米国)に差を付けられ、9秒86と9秒93のふたりに次ぐ3位だった。本人も「終盤はストライドが伸びてしまった」と話していたように、キレのある2人の走りに比べれば少し重さもある走りだった。だが伊東氏はそんなレースでも9秒97を高く評価する。
「スタートは本人が納得するような感じではないと思うし、もっと進化したものをやるイメージはあるだろうけど、200メートルでも同じ2人が19秒台で1、2位になっていて全米学生の短距離の強さを見せている中で、トップではない9秒97は素晴らしいかなと思います。やっぱりいろんな好記録を見ると、自分が思うような走りをできた時の記録が多い。先にゴールした2人が自分のストロングポイントを上回る走りをしているが、それを眺めながら走るのはスプリント系種目では難しいもの。その中での9秒97と言うのはすごく価値があると思います」