介護事業の現状とこれから

2013年06月17日 | 医科情報
 こんにちは!梅雨に入りじめじめとして過ごしづらい日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 
 先週は、サムライジャパンがオーストラリア代表を相手に引き分け、ブラジルW杯への出場を決めました。先制をされたときにはどうなることかと思いましたが、最後にPKでゴールど真ん中に同点弾を決めた本田選手は、流石という感じでしたね。コンフェデレーションズカップの開幕戦となったブラジル戦では0-3と完敗してしまいましたが、つづくイタリア、メキシコ戦は期待したいところです。

 今回のブログでは、私が6月初旬に参加した介護事業に関する研修のご紹介をさせて頂ければと思います。福岡でも介護施設が増えていることもあり、弊所でもここ数年介護事業を運営されているお客様が増えております。医師・歯科医師の方も訪問診療を始める方にとどまらず、実際に介護施設の経営をされている方も増えてきています。
 
 研修自体は介護保険制度・介護事業の運営に関する基礎の基礎といった内容でしたが、その中で印象に残った内容を二点ほど紹介したいと思います。

 まず今後の介護事業の展望に関して一点。現状として、高齢者が増えていることもあり、それに合わせて介護関連の事業所も増えておりますが、高齢者数は2025年をピークとしてその後は減少をしていきます。そうなるとその年を境に徐々に事業者間での競争が激しくなることが見込まれます。特に施設型の事業では、開業時の施設購入費用等の回収にかかる投資額の回収には10年かかるのが一般的ですので、2025年以降競争が激化するまでに投資を回収するには、これから1,2年のうちに事業を始める必要があります。

つまり介護事業に関して言えば
「 いつやるか? 」
「 今でしょ!!!」・・・ と大手予備校講師の言葉を借りるとなるようですね。

次に、最近ニュースでも話題に挙がるサービス付き高齢者向け住宅(以下「サ高住」)について。

 国が10年で30万戸の施設をつくるということで補助金付きで始めたサ高住ですが、実際にはあまり普及が進んでいないようです。理由はいくつかあるようですが、大きなものの一つとして、サ高住の認定を受けるための施設の要件の一つとして挙げられている、一部屋の大きさが18㎡以上必要というものです。通常の有料老人ホームでは13㎡で大丈夫なのですが、より広いスペースが必要となるため同じ大きさの建物でも作れる部屋数が随分と少なくなり、収益性が上がらないようです。結果として補助金があったとしても通常の有料老人ホームを選択する事業者も多いそうです。

 1点目で、介護事業を始めるなら「いまでしょ!」などと言いましたが、実際には介護事業の利益率は高くとも5~10%程度のようです。初期投資が大きいこともありリスクが高いことも事実です。もし実際に事業を始めることを検討している方がいらっしゃいましたら、専門家に相談することをお勧めいたします。弊所でも継続的な勉強・研修を通して皆様にお役立ちができるよう頑張りますので、今後ともよろしくお願い致します。


監査部1課
川端正人