神皇正統記にも後醍醐天皇のところで「後宇多の御門こそゆゆしき稽古の君にましまししに、(=後醍醐は)その御跡をばよく継ぎ申させ給へり。あまさへ諸々の道を好みしらせ給ふこと、ありがたき程の御ことなりけんかし。 仏法にも御心ざしふかくて、むねと真言を習はせ給ふ。初めは法皇(=父親)に受け(=指導を)ましましけるが、後に前大僧正禅助(ぜんじよ)に許可(こか)まで受け給ひけるとぞ。天子灌頂の例は唐朝にも見え侍り。本朝にも清和の御門、禁中にて慈覚大師に灌頂を行なはる。主上を始め奉りて忠仁公などもうけられたる、これは結縁灌頂とぞ申すめる。この度はまことの授職(じゅしょく=伝法灌頂)と思し召ししにや。されど猶ほ許可(伝法灌頂は僧侶になるためのものであるから、許可灌頂にとどめた)に定まりにきとぞ。それならず、また諸流(密教には修法の仕方で台密13流、野沢12流などといわれる)をもうけさせ給ふ。また諸宗をもすてたまはず。本朝異朝禅門の僧徒までも内に召してとぶらはせ給ひき。・・・」と後醍醐天皇が「天子灌頂」すなわち即位灌頂をされたことが出てきます。
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