福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

正月とは

2014-01-01 | 法話
正月とは中国の歴訪に習ったものとされます。
正月とは寅の月を言います。
東西南北のうち東に寅、卯、辰が配されるので寅を年の初めとするとされます。

また夏時代には月建(たそがれ時に北斗の柄杓が指す月)を寅の月ときめたので、夏歴を導入した日本も寅の月をとしはじめとしました。

正月というようになったのは秦の始皇帝が寅の月の生まれで、此の月をもって専ら政道をおこなうという意味で政月といい、これが正月といわれるようになったとのことです。

正月には除夜の鐘に続き、各寺で修正会がおこなわれます。
「修正会」は「しゅしょうえ」と読み、正月に修される法会の意味です。

もともとは仏を礼拝して罪過を懺悔することにより、除災招福・五穀豊穣・国家安穏を祈る悔過(けか)と呼ばれる儀式です。
法隆寺、西大寺等南都各寺院では修正会が盛大に行われてきました。「お水取り」で有名な東大寺の修二会もこれに相当します。高野山でも此の影響をうけて大塔と金堂で修正会が行われます。

この後、真言宗では後七日御修法が行われます。
後七日というのは、元旦より白馬の節会(おうまのせちえ、陰暦正月7日の祭事)に至るまで年頭は祭事が多いので僧侶は宮中に参内せず、8日よりはじめる御修法であるからこういいます。
これは唐の内道場(宮中の仏事道場)に習いお大師様が天長六年淳和帝に対し修法されたのが始まりで、のち東寺でとりおこなわれるようになり、以来、連綿と今日まで続いています。

御修法は大師の定められた秘法ですが両部曼荼羅を安置し、仏舎利を眼目として修するとされています。今でも1月7日から14日東寺で修されており、多くの信徒が詰めかけます。14日は「後拝み」と称して、行のおわった後の護摩煙やお香の香りの残っている堂内を裸足で何百何千の人がお参りしています
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