4、登壇受戒
・(大師二十歳、延暦十二年、西暦七九五年。)・・槇尾寺(和泉市槙尾山町、西国四番)、ここで勤操大徳に従い出家され、名を教誨とされる。後に自ら如空と称される。(高野大師御廣伝)
・(大師二十二歳、延暦十四年、西暦七九八年、四月九日)・・東大寺戒壇院、唐僧泰信を戒師として具足戒を受けられ空海とされます。(高野大師御廣伝)
・延暦十六年(西暦七九七年)『三教指帰』を著され「軽肥流水を看ては . . . 本文を読む
書物の題とその内容 およそ「題は一部の惣標そうひょう」といわれるように、書物の題、すなわちその名前というものは、その書物が示さんとする内容を、最もよく表わしているものです。もっとも今日、店頭に現われている書物のうちには、題目と内容とが相応していないどころか、まるっきり違っているものも、かなり多くありますが、お経の名前は、だいたいにおいて、よくその内容を表現しているとみてよいのです。たとえば、経典の . . . 本文を読む
法句経
2013-08-24 | 諸経
第十八 塵垢の部
二三五 汝は今や枯れたる葉の如し、閻魔の使者汝の傍に近づく、汝今死別の門に立つ、されど汝に(前途の)資糧あることなし。
二三六 汝己の歸依處を造れ、疾く勤めよ、賢くあれ、垢を去り穢なきものは天の聖處に往くべし。
二三七 汝今(いま)壯年已に過ぎ、閻魔の傍に立つ、されど(死して閻魔の處に到る)中間に汝の住處なし、亦汝に(前途の)資糧もあることなし。
二三八 汝己の歸依處を造れ、疾 . . . 本文を読む
昨夕NHKで東日本大震災で家族を失った人が故人と再会する話を放映していました。
幼児をなくしたお母さんがその子の仏壇の前でその子が座っている姿を見る話、妻と赤子二人を失った人があるとき成長した我が子が笑いかけている姿を見る話、等です。現場に通っている精神科医は『死者が生者の悲しみをケアしている』といっていました。まさにあの世はあります。『去年今年つらぬく棒のごときもの』という句がありますが、『今生 . . . 本文を読む
3、南都修学(延暦七年、西暦七八八年ころ)・・
・大安寺・石淵寺、このころ大師は南都修学され大安寺(大安寺市)・石淵寺(奈良市白毫寺町に白毫寺として残る)を訪れられたと思われます。大安寺は三論宗の根本道場で道慈勤操、良弁、最澄、大師等多くの名僧をだしています。このころ大師は勤操大徳より大虚空蔵法と能満虚空像法を受けられました。凝然は『三国仏教伝通縁起』で、「道慈、真言の法を以って善議・慶俊に授け、 . . . 本文を読む
心経の名前 ここに『般若心経はんにゃしんぎょう』の講義をするに当りまして、最初にはしがきとして、『心経』の経題なまえすなわち『般若心経』という名前について、お話ししておきたいと思います。さてこの『般若心経』は、普通には単に、『心経』と申しておりますが、詳しくいえば、『般若波羅蜜多心経はんにゃはらみたしんぎょう』というのであります。いったい、一口にお経と申しましても、昔から八万四千の法門といわれる . . . 本文を読む
密教行者が最初の行をするとき『十八道』『金剛界』で最初におとなえするのがこの五悔です。また唱礼といって導師がいるときとなえるものにもなっています。後にまた総合化しますが華厳のエッセンスともいわれている普賢十大願とも通じている重要なものです。 . . . 本文を読む
法句経
2013-08-23 | 諸経
第十四 佛陀の部
一七九 已に自ら勝つて(他に)勝たれず、他人の達する能はざる勝利を得たる彼の(智見)無邊の佛陀を、如何なる道に由つて邪道に導かんとするや。
一八〇 誘惑し阻礙する愛の爲に導き去らるゝことなき、彼の(智見)無邊の佛陀を、如何なる道に由つて邪道に導かんとするや。
一八一 賢人は靜慮を專修し出家の寂靜を喜こぶ、諸神すら此の正等覺熟慮者を羨やむ。
一八二 人身を得ること難し、 . . . 本文を読む
般若心経講義
高神覚昇
序
いったい仏教の根本思想は何であるかということを、最も簡明に説くことは、なかなかむずかしいことではあるが、これを一言にしていえば、「空くう」の一字に帰するといっていいと思う。だが、その空は、仏教における一種の謎で、いわば公開せる秘密であるということができる。
何人にもわかっているようで、しかも誰にもほんとうにわかっていないのが空である。けだし、そ . . . 本文を読む
2、 捨身誓願(御年七歳、宝亀十一年、西暦780年)・・出釈迦寺(四国七十三番)
御大師様七歳の御時、衆生済度の願いを立てられここの捨身が岳から投身されました。境内の解説板です。
「捨身が岳禅定、弘法大師七歳の御時救世の大誓願を立て、五岳の随一たる当山に登り三世の諸仏十方の菩薩に念じ「我仏法に入て一切の衆生を済度せんと欲す、わが願い成就するならば釈迦牟尼世尊影現して證明を与えたまへ、成就せざるも . . . 本文を読む
法隆寺の玉虫厨子の捨身飼虎図は有名です。菩薩本生鬘論等に出てくるお話でお釈迦様は前世で薩埵王子だったとき、飢えた虎とその7匹の子のためにその身を投げ与えて虎の命を救った、というおはなしです。これは自己犠牲の精神を説いたものと思っていましたが最近、これはとんでもないことを説いている図であると思うようになりました。
つまりそれは一見「弱肉強食」と見えるこの世界を真理の目で見たら逆になると . . . 本文を読む
このたびの護国寺定例会に初めて目黒区のInさん、荻窪のItさんが参加されたのをはじめ、ブログを見て山口県のMさんも講員としてエントリーされましたのでご報告しておきます。こうして仏縁が徐々に拡がっていくことは本当に有難いことと思っております。講元。 . . . 本文を読む
すぐれた徳
三、仏の智恵はすべての道理を知り、かたよった両極端を離れて中道に立ち、またすべての文字や言葉を超え、すべての人々の考えを知り、一瞬のうちにこの世のすべてのことを知っている。
静かな大海に大空の星がすべてその影を映し出すように、仏の智恵の海には、すべての人びとの心や思いや、その他あらゆるものがそのまま現れる。だから仏を一切知者という。
この仏の智恵はあらゆる人々の心をうるおし、光を . . . 本文を読む