大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 6月6日 ガチャコン

2013-06-06 18:01:22 | B,日々の恐怖






   日々の恐怖 6月6日 ガチャコン






 特別に怖い話ではないけれど、自分が実際経験したことです。
8月5日はお盆前の墓地組合全員でのお墓掃除でした。
早朝から組合員27人で墓地の草取りや古い墓標の焼却をしました。
 作業は一時間ほどで終わり、組合長の挨拶の後、解散となりました。
自分は役員なので墓標を燃やしたたき火が消えるまで自分の家の墓を掃除しながら一人で居残りとなりました。
 自分の家のお墓の草取りをして、墓からはちょっと離れた場所にある井戸ポンプで「ガチャコン・ガチャコン」とバケツに水を汲んでお墓まで運んで墓石を洗いました。
一度洗った墓石をきれいな水で流すためにもう一度井戸に行って「ガチャコン・ガチャコン」と水を汲みました。
 バケツを手に提げて10メートルくらい家のお墓のほうに向かって歩いたとき、ふいに後ろから「ガチャコン・ガチャコン・ガチャコン」と井戸ポンプの音が聞こえるのです。
あれっまだ誰か残っていたのかな、と井戸を振り返ると誰もいません。
ただ雑木林からセミの鳴き声だけが聞こえるだけです。
 でも、自分は空耳ではなく、はっきりと手汲みポンプの音を聞いたのです。
きっとこのお墓に眠っている親しかった近所のジィサンやバァサンたちが自分をからかったのだろうと思いました。
















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