東京国立博物館の敷地の外れに、ちょっと変わった建物が残っている。
これは旧博物館動物園駅。京成電鉄の日暮里ー上野公園(現京成上野)駅の中間に1933年に開業した駅の名残だ。
公園内で乗降できる利便性の高い駅を計画したのだが、問題も多かった。ここの敷地は皇室の御料地となっており、地上にレールは敷けなかったし、また品位にかけるものであってははならない、との条件も。そこで、トンネルを掘ったうえで地下駅とし、駅舎も工夫した。
遠くから見ると、まるでピラミッドのように階段式の屋根になっており、内部はイタリアのパンテオン風とした。ただ、ホームは短くて、4両編成の長さしか取れなかったため、現代の長い編成の車両では運行不能となり、1999年に営業停止、2004年には正式に廃止されてしまった。
ただ、その景観は貴重。東大教授の芸術家日比野克彦氏によって入口扉に新しいデザインを追加し、斬新さを加えた建物とした。現在は都の歴史的建造物に指定されている。
たまたま私が訪れた時は、この扉がちょっとだけ開いていた。訪ねたところ、許可をもらっての、ミュージシャンによるMVを撮影中とのことだった。中には入れなかったので詳細は不明だが、そんな活用法も始まっているようだ。
地下の一部はこんな風になっているようだ。よく見ると「切符売り場」という表示がまだ残っている。(ネットで見つけた内部の写真を借用しました)
京成線の旧駅は、私も最初何かわかりませんでした。
でも、聞いてみると色々な歴史があったことがわかって面白かったです。
上野公園一帯は明治以来劇的に変化した場所で、しかもそれが我が国の発展(あるいは試行錯誤?)とリンクしているので、楽しい歴史勉強になります。
モンモンですよーーー
芸大に行く途中 モンモンも見たことありますよ!これって 旧博物館動物園駅だったんですね!知らなかったわあ!
よくお詳しくご存じで さすがですねえ!