極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

発酵する焼き鯖素麺

2012年05月17日 | 近江歴史回廊





【あさイチの驚き】






今朝は3時まで作業していたので、起きたのが8時。例により、朝食のお握りを頬張りな
がらテレビを入れるとびっくり。NHKのあさイチで長浜の「焼き鯖素麺」のロケシーン
が流れていて、聞き慣れた主婦の声で釘付けとなる。誰だろう?と録画開始し、いぶかり
見ているとカメラはとある民家に上がり込みロケを続ける。新年会の報告と風邪見舞いで
この間お邪魔した中村さんのお家ではないか。電話をしようかとも思ったものの思いとど
まる。

さて、長浜には、「五月見舞い」といって、農家へ嫁いだ娘のもとへ、娘を案じる親が焼
鯖(若狭・敦賀産)を
届ける風習があり、その焼鯖とそうめんを焚き合わせて作る「焼鯖
そうめん」は定番の
郷土料理。また、長浜曳山まつりの客人をもてなすハレの日の一品と
か。親の愛、おも
てなしの心をこめた「焼鯖そうめん」は、多くの人に愛され、長浜のお
店にもそれぞれ
の味が受け継がれている。もっといも、長浜のスーパーのロケ中の焼き鯖
はノールウェー産だった。

VTRでご紹介した中村さんのレシピでは、食材:焼きサバ 1本、
かつおと昆布で取っ
たダシ 1リットル、しょうゆ 百ミリリットル、酒 大さじ2、
ざらめ 大さじ3、み
りん 20ミリリットル、そうめん 3束程度。作り方:焼きサバを食べやすい大きさに切
り分け、ダシ、しょうゆ、酒、ざらめ、みりんで作ったタレで焼きサバを20~30分煮
る。
焼きサバを取り除き、タレに固ゆでしたそうめんを絡め、お皿に、サバとそうめんを
盛りつけ、お好みでネギやしょうがなどの薬味を添えるというもの。各家庭でアレンジさ
れていて個性豊かだ。テレビの中でも紹介されていたけれど、素麺に味付け煮込みするだ
けで焼き鯖を抜く調理法が受けが好いとか。



そこで、鯖と鰯の旨味や栄養価を比較した場合どう違うのか?アミノ酸構成でみる限り、
顕著な差異は見られない。カルシウムは鰯が、ビタミンからは鯖の方に軍配が上がる。ま
た塩辛や発酵食品の旨味という観点からは鰯の方がコク(rich body)、雑味(melange)
が、大きいと思われるその分、反対に鯖の方がまろやかな味付けになるだろ。焼き鰯素麺
という料理があっても良さそうなものだがなさそうだ。やはり鯖の大きさからくるタンパ
ク源の摂取という要求からもこの地方に定着していったんだろうが、トリメチルアミンに
代表される魚臭さや小骨などが現代子には嫌われるのだろうか。そんなことを考えながら
お孫さん囲まれ食事しているシーンを観ているとなんともほほえましくなり、仕合わせな
んだと思った。

 

【自在塗布な白色発光する不揮発性液体】

白色に光る有機材料は、白熱電球や蛍光灯に代わる次世代照明の光源材料として期待が高
い。しかし、これまで開発されてきた有機材料は、主に溶液中に分散した状態では白色の
発光性を示すが、乾燥させると分子同士が凝集してしまい、本来の白色発光性能を十分に
発揮できない問題あったことと、加工プロセス上、高輝度な白色発光を簡便な方法で調製
できる有機材料が求められていたが、独立行政法人物質・材料研究機構はこのほど、蛍光
性分子(オリゴフェニレンビニレン:OPV)の周りに枝分かれした柔軟性の高いアルキル鎖
を結合することで、分子の凝集がなく、融点が約-45˚C、不揮発性、青色蛍光性の液状物
質を開発したと報じられた。

照明装置の年間電力消費量は消費電力全体の約20%を占めており、照明装置の電力消費を
抑制は温室効果ガス排出量低減に欠かせない重要な技術
。なかでも白色発光を示す有機材
料は、白熱電球や蛍光灯を代替することが可能な次世代照明の光源材料として期待されて
いる。優れた光源材料の開発は高い発光効率、面状発光などの特徴を活かした光利用効率
の高い照明装置の開発に直結しており、安価かつ簡便に製造可能な白色発光有機材料の創
出はこれら技術革新の鍵となる。

 
今回の発明で、青色蛍光性の室温液状の物質を有機合成し、少量の固体色素を混ぜ込む簡
便な操作のみで、白色発光のペースト状材料の開発に成功。このペースト状材料は、様々
な形状、基材の表面に塗布でき良質な面状白色発光を示すことから、照明装置などの製造
工程を大幅に簡略化できる。また、この有機液体に混合できる固体色素には、既に市販さ
れている様々なエレクトロニクス用発光材料を選ぶことができ、添加量を変え、適宜種類
を選択することで、高精度な色度の調整(赤味や青味のある白色)のみならずフルカラー
発光を示す液体も容易に調整できる。これにより、印刷可能、フレキシブル、軽量、大面
積な発光性デバイス(照明、パネル、ディスプレイなど)への適用を目指す有機材料の応
用研究が今まで以上に加速するものと考えられる。今後は(1)現状ペースト状の物質を
固化してさまざまなデバイス作製プロセスに耐えられるようにすること(2)高輝度性能
を保持した超薄膜材料として加工することが当面の課題だという。

 



有機エレクトロニクスの蛍光分野にもまた1つ有機蛍光体が誕生することになる。市場形
成成長のキラーアプリケーションについてはまた考えてみたい。

コメント
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