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豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

着雪に強い太陽光発電

2014年07月16日 | デジタル革命渦論

 

 

  
【オールソーラーシステム完結論 Ⅵ】

今夜はソーラーパネルの着雪問題を取り上げた。

●着雪に強い太陽光発電

山形県は昨年12月に稼働した東北初の県営大規模太陽光発電所の供給実績をまとめた。降雪期の
2~3月、東北電力に供給した電力量は計約15万キロワット時で、冬季の標準的な供給量の8割
超を確保した。山形など豪雪地帯はパネルに雪が積もり、太陽光発電には向かないとも言われるが、
県は「雪国でも十分やれる」と結果に自信を深めているという(2014.07.15 河北新報)。それによ
ると、県企業局によると、2月の供給量は計5万7252キロワット時、3月は計9万4032キ
ロワット時だった。降雪の影響を考慮せず、最大出力、平均日射量などから算出した同規模メガソ
ーラーの標準的な供給量と比べ、2月は16.8%、3月は14.%のマイナスにとどまった。2~
3月の59日間のうち、34日間(57.6%)はパネル上に積雪があり、発電効率が低下した。パ
ネルが雪で完全に覆われ、全く発電できない日も5日間あった。だが、好天に恵まれた日に発電量
を伸ばし、1日平均2564キロワット時の供給を確保した。3月24日は2カ月間で最大の70
58キロワット時に達し、4月以降の最大7431キロワット時に匹敵する供給量だったという。

 

冬季に高効率の発電ができた要因の一つは、パネルの角度とみられる。県は一般的な30度に加え、やや
急な40度のパネルを設置。1日平均の発電量を比べた結果、40度が30度を12%上回った。急角度の方
がパネルに積もった雪が落ちやすく、発電効率の低下を抑えられた可能性がある。冬季は太陽が低く差し
込むため、日射を受けやすかった面も考えられる。降雪期を過ぎた4~6月の供給実績は計46万3330キ
ロワット時で、標準的な供給量を35%上回った。2~6月の総供給量も標準を18%上回り、計61万4614
キロワット時となった。急角度の方がパネルに積もった雪が落ちやすく、発電効率の低下を抑えられた可能
性がある。冬季は太陽が低く差し込むため、日射を受けやすかった面も考えられる。 降雪期を過ぎた4~6
月の供給実績は計46万3330キロワット時で、標準的な供給量を35%上回った。2~6月の総供給量も標
準を18%上回り、計61万4614キロワット時となったと報じた。


 
県は2030年までに県内の太陽光発電能力を現在の19倍、約30万キロワットに拡大するエネ
ルギー戦略を推進する。普及には降雪期の発電効率の低下を抑える技術を確立し、民間企業の参入
を促すことが課題となっている。県企業局は「降雪期で予想以上の供給量を確保でき、雪国の太陽光発電
に手応えを感じる。来冬も検証を続け、民間企業が乗り出しやすい環境をつくりたい」とのこと。[山形県営
太陽光発電所(メガソーラー)] 吉村美栄子知事が掲げる「卒原発」の一環で整備した東北初の
県営メガソーラー。村山市の元県園芸試験場村山圃場に5億円をかけ、3種類4872枚のパネル
を設置し、2013年12月に稼働した。最大出力1000キロワット。供給電力量は年間105
万キロワット時で、一般家庭310世帯の消費量に相当する。

しかし、40度の勾配で着雪対策可能とは驚きではある。なぜならら、非着雪期間以外での発電量
は最適発電条件でないと考えられるからである。そこのところのデータ及び解析データが欲しいと
ころである(もっとも、これ以上の調査となると山形県へ直接交渉すれば解決できる)。 それでは、
着雪対策は勾配による滑落誘導以外にどのようなものがあるだろうかと考えてみた。

1.振動による落雪(特開2011-060836 太陽電池モジュール装置  株式会社大林組/下図クリック)

 

3.発熱塗料による加熱融雪(特開2006-169929 膜構造、鉄骨構造建造物等の融雪方法  皆川 光雄)
4.落雪構造による融雪(特開2004-107908 長尺屋根板の配設構造  荒関 寛/下図クリック)

 
5.温水散水による融雪
6.撥水処理による滑落誘導

以上のような方式が考えられるが、ここで着雪による堆積について考えてみた。

●着雪の科学





着雪(snow accretionは、雪が物体に付着する現象、または付着した雪のこと。とくに付着した物
体が電線のときは電線着雪、列車のときは列車着雪と呼ばれ、ともに雪害である。強風下で気温
0℃から1℃ぐらいで降るぬれ雪(湿性の雪)のときに起こりやすい。雪が湿っていると、水の表

面張力が働くからである。着雪が著しい場合は着雪注意報が出される。日本では11月から3月にか
て発生しやすいといわれる。屋根、標識、電線の被覆などを、水にぬれにくくしてしまう。雪の
成分はほとんど
水だ。積雪はただ雪の結晶が重なるのではなく、最初は雪が解けた冷たい水が覆い、
その上に徐々に固体
の雪が積もっていくから、水に濡れにくい表面にすれば良いわけだが、水に濡
れにくいこと、水をはじき
やすいことを「はっ水性が高い」と言うが、しかしそれは決して簡単で
はない。いかにはっ水性が高く
ても、その効果が持続しなければ、頻繁にに材質を交換しなければ
ならない。また、雪の付着を抑
えたとして、別の大きな害が発生してもいけず、それらの条件をク
リアしても、値段が高すぎると、
普及しない。様々な材質で試行錯誤が繰り返されているが、近年
は固体と液体の馴染みやすさの目
安となる「表面自由エネルギー」を他の方法と併せて利用するこ
とが検討されてきている。
 

 
●雪害・氷害から建造物を守る超滑水カーボンナノチューブ複合樹脂シート

スカイツリーなどの外壁にハスの葉のような水が滑り落ちる性質をもたせたシートを貼ると着氷前
に滑り落ち、氷塊落下などの事故防止となる、金型転写技術とCNT(カーボンナノチューブ)を複合
した超滑水性シートが長野高専で発明提案されている(上図、下写真・図クリック)。カーボンナ
ノチューブなので遮光するので透明度を損なわない材質代えれば、耐久性のある超撥水(滑水)を
パネル表面に加工あるいはこのフィルムを貼り付けることで、傾斜勾配を小さくでき、電力量を高
めることができる。

 



以上のようにナノスケールの超滑水処理することで、さらに超音波などの高周波振動を加えること
で着雪を防ぎ冬場の問題を解決できる。これに散乱光の取り込みを高めることができれば、さらに
発電量を高めることができる。

 

●豪雨の影響で一部水没、中国の鳳凰古城

中国中部は16日、豪雨に見舞われ、湖南(Hunan)省鳳凰(Fenghuang)県の山間部にある
景勝地、鳳凰古城(Fenghuang Ancient City)の一部が水没し、住民多数が避難するなど
の被害が出ているという。これも異常気象の所為だろうか?中国と米国の2つの大国は温
暖化ガス削減をどうするのだろうかね?

 

 

 

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