<1月の鑑賞予定映画>
~あなたのことが大好き~
2014年 日本映画 (2014.07.19公開)
配給:東宝 上映時間:1時間43分
監督:米林宏昌
原作:ジョーン・G・ロビンソン「思い出のマーニー」(松野正子訳・岩波少年文庫刊)
脚本:丹羽圭子・安藤雅司・米林宏昌
作画監督:安藤雅司
美術監督:種田陽平
音楽:村松崇継
主題歌:プリシラ・アーン「Fine On The Outside」
声の出演:高月彩良/有村架純/松嶋菜々子/寺島 進/根岸季衣
森山良子/吉行和子/黒木 瞳
<見どころ>
『借りぐらしのアリエッティ』などの米林宏昌が監督を務め、ジョーン・G・ロビンソン
の児童文学を映画化したファンタジーアニメ。北海道を舞台に、苦悩を抱えて
生きる12歳の少女杏奈と彼女同様深い悲しみを心に宿すミステリアスな少女
マーニーとの出会いを描写する。高月彩良と有村架純が声優を担当。
主人公たちの目線で捉えた物語に心打たれる
<ストーリー>
心を閉ざした少女杏奈は、ぜんそくの療養を目的に親戚が生活している
海沿いの村にやって来た。そんなある日、彼女の前に誰もいない屋敷の
青い窓に閉じ込められた、きれいなブロンドの少女マーニーが姿を見せる。
その出会い以来、杏奈の身の回りでは立て続けに奇妙な出来事が起きる
ようになるが、それは二人だけの秘密だった。
<感想>
米林監督作品にまた種田陽平さんが美術監督で参加・・・というわけで
話の内容より、作画の方に興味があって鑑賞しました。
前作「借り暮らしのアリエッティ」でも思いましたが、種田陽平さんが美術監督を
担当してるだけあって、建物、小物など細部の書き込みが素晴らしい!
背景画の色彩もキレイで、魅入ってしまいます。
主人公・杏奈が北海道で療養する中で、本当の自分とアイデンティティを取り戻していく
お話ですが、私は話の最後まで、杏奈にあんまり共感が持てなかったんですよね。
思春期の不安定な時期に、母親の存在がどれだけ大事なのか?はよく
伝わっていました。観ていて、ちょっと佐世保の事件が頭によぎっちゃいましたね・・。
杏奈の目がどうして青いのか?なぜ、あの屋敷が懐かしく感じるのか?
なーんとなくピンとはきましたが、まさかそういう結末とはちょっと思わず・・・。
最後の最後でホロリと来てしまいました。
ファンタジーな作品ですが、今回はちょっと切ない感じでしたね。
それと、杏奈のようなあそこまで自己否定するジブリキャラも珍しい。
どちらかというと、マーニーに共感が持てました。
しかし、これやっぱり内容は大人向けだと思うなぁ・・・たぶん、子供はウケないと思う。
あと、眼鏡の女の子、メイちゃんに似てるなぁ~と感じたのは私だけかしら?
とっても繊細な映画で、新生ジブリとしてはまずまずの良作だと思います。
でも・・・・一歩見方を変えると、ちょっとホラーかもね。
点数:8点 (10点中)